【レビュー】ギガ時代のブロードバンドルータ「Aterm WG1200HP」 2ページ目 | RBB TODAY
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【レビュー】ギガ時代のブロードバンドルータ「Aterm WG1200HP」

IT・デジタル 周辺機器
「Aterm WG1200HPイーサネットコンバータセット」(品番PA-WG1200HP/E)のパッケージで2台のWG1200HPが梱包されており、1台は親機として、もう1台は中継機(子機)として動作する
  • 「Aterm WG1200HPイーサネットコンバータセット」(品番PA-WG1200HP/E)のパッケージで2台のWG1200HPが梱包されており、1台は親機として、もう1台は中継機(子機)として動作する
  • 「Aterm WG1200HPイーサネットコンバータセット」のセット内容で写真中央の「子機」とラベルされた方のWG1200HPに同梱の親機とリンクできるよう工場出荷時点で設定が施されている。
  • 同社の上位モデル「WG1800HP」とサイズを比較すると明らかに小型化されている。しかし外観は上位モデルと同じ質感で上品だ。
  • 「inSSIDer」というツールを用いてWi-Fiバンドをスコープすると微弱ながら4波のうちの1波は、こちらの使用チャンネルに干渉する分布状況だった。
  • 【図1】今回の接続実験で使用した家屋の1階レイアウト
  • 【図2】今回の接続実験で使用した家屋の2階レイアウト
  • 【図3】2階の各部屋で測定した最大接続速度比較図
  • 【図4】2階の各部屋で測定した下り平均速度比較図
●2階建て住宅で中継機能を試してみた

 まず、光ファイバー回線で筆者が契約中のギガ回線コースにインターネット接続できるようWG1200HPを設定した。そしてこのWG1200HPを単体で動作させて電波の強度や端末と接続できた最大転送速度、実効速度を測定してみた。その結果を元にやや電界強度が落ちるWi-Fiエリアが存在すればそこに中継機を追加。どの程度の改善がなされるのか計測して比較しようという意図だ。

 今回の実験に使用した家屋のレイアウトは【図1】及び【図2】で2階建ての木造住宅だ。この家屋の周辺は、住宅街となっていて駐車場側に隣家がある。なお、計測した時間帯は日曜の午後1時ごろから開始した。

 参考までに「inSSIDer」というツールを用いてWi-Fiバンドをスコープすると【図3】のような分布状況だった。2.4MHz帯では、ご近所の複数のキャリヤが-75dbiと微弱ながら4波キャッチされており、そのうちの1波は、こちらの使用チャンネルに干渉する形で表示されている。このように2.4MHz帯では、閑散とした住宅街ですら混雑している印象から都心部のマンションなどの集合住宅だと更に混雑している可能性が高いのではないだろうか。

 GALAXY S5とWG1200HPをリンクさせて「電界強度」、「接続できた最大の伝送速度」、「RBB TODAY SPEED TESTで3回連続して計測した値とその平均値」を5GHz帯と2.4GHz帯でそれぞれ測定してみた。

 主に5GHz帯での結果に注目してみると「トイレ」、「玄関」、「駐車場の車中」、2階の東側の「ルーム2F6」で電界強度が落ちていることが判明した。また、2階の「ルーム2F4」では最大伝送速度の落ち込みが認められた。実際のスピードもテスト結果をみるとその下落を反映しているように明らかな落ち込みが見て取れる。やはり2階のWi-Fiエリアをもう少し強化しておくべきだろう。

 そこで今度は、2階のほぼ中央部に中継機を追加して設置してみた。中継機の本体LED表示でTVランプが点灯していることから「Wi-Fi TVモード中継機能」が有効となり親機と中継機と端末は5GHz帯でリンクしたことになる。ちなみに端末側を操作して2.4GHz帯にシフトすると「Wi-Fi高速中継機能」によって親機と中継機は5GHz帯でリンクされ中継機と端末だけが2.4GHz帯で接続される仕組みになっている。

 その中継機を有効にした計測結果が【表2】であるが、2階の各部屋で測定した結果を中継機「なし」の場合と比較すると数値上で最大接続速度は5GHz帯も2.4GHz帯のどちらも改善されているのがわかる【図3】。しかし、実効速度(下り、上り)を計測した結果の平均値を比較した【図4】【図5】を見てみると、必ずしも全ての部屋で改善されてはいない。むしろ低下した部屋もあるが、テスト中の条件変化や中継機を設置する場所や向きによっても左右されるので最適な位置を丹念に探る必要があるだろう。理想的には中継機を適当に設置し2階の部屋全てで実効速度の上昇を狙いたいが、実際には、Wi-Fi電波とLANポートを運びたい部屋をターゲットにすることも一つのテクニックだと思う。

 今回のテスト結果から最大伝送速度において中継機の有効性は認められたが、この家屋よりも更に複雑な間取りの住宅やフロアーでは、通信速度の落ち込みが顕著に現れる可能性が高く、そういった場合には中継機能付きのWi-Fiルータがエリア安定化の救世主になると思われる。

 なお、初めてWi-Fiルータを手にした方や「機械はどうも苦手だ」というユーザーには、本機と端末をリンクさせる方法は「らくらくQRスタートで接続」「らくらく「かざして」スタートで接続」「らくらく無線スタートで接続」「手動で接続」と豊富であり、特別な知識がなくてもパッケージに添付されている「つなぎかたガイド」だけで接続に成功すると思われる。
《RBB TODAY》
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