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【レビュー】ギガ時代のブロードバンドルータ「Aterm WG1200HP」

IT・デジタル 周辺機器
「Aterm WG1200HPイーサネットコンバータセット」(品番PA-WG1200HP/E)のパッケージで2台のWG1200HPが梱包されており、1台は親機として、もう1台は中継機(子機)として動作する
  • 「Aterm WG1200HPイーサネットコンバータセット」(品番PA-WG1200HP/E)のパッケージで2台のWG1200HPが梱包されており、1台は親機として、もう1台は中継機(子機)として動作する
  • 「Aterm WG1200HPイーサネットコンバータセット」のセット内容で写真中央の「子機」とラベルされた方のWG1200HPに同梱の親機とリンクできるよう工場出荷時点で設定が施されている。
  • 同社の上位モデル「WG1800HP」とサイズを比較すると明らかに小型化されている。しかし外観は上位モデルと同じ質感で上品だ。
  • 「inSSIDer」というツールを用いてWi-Fiバンドをスコープすると微弱ながら4波のうちの1波は、こちらの使用チャンネルに干渉する分布状況だった。
  • 【図1】今回の接続実験で使用した家屋の1階レイアウト
  • 【図2】今回の接続実験で使用した家屋の2階レイアウト
  • 【図3】2階の各部屋で測定した最大接続速度比較図
  • 【図4】2階の各部屋で測定した下り平均速度比較図
 NECプラットフォームズは個人向けルータ「WG1200HP」を1月に発売した。編集部ではさっそく新製品を入手したので解説したい。

 このWG1200HPには、「PA-WG1200HP」(型番)と「PA-WG1200HP/E」(型番)が販売されており、前者の品名は「Aterm WG1200HP」と呼び、1台のWG1200HPをパッケージしたものだ。そして、後者は2台のWG1200HPを一つにパッケージして「Aterm WG1200HPイーサネットコンバータセット」として販売されている。なお、後者のイーサネットコンバータセットのパッケージを開けると2台のうち1台は、親機用のWG1200HPで、もう一方の本体にラベルで「子機」と表記されたWG1200HP。工場出荷状態から中継機としての設定が施されている。ちなみにイーサネットコンバータセットの親機用の1台は設定次第で中継機(子機)にもなる。たとえば既に別の親機が稼働しており(後述の)中継多段接続用に子機を2台求める場合などにも便利だ。

 「WG1200HP」は無線LANの規格としてIEEE802.11ac(以下11ac)に対応しており、気になるアンテナ数は2×2 MIMO(Multi-Input Multi-Output)となっており、2ストリーム時最大867Mbpsの速度でデータ転送が可能だ。上位機器には3ストリームの製品も存在するが、たとえばiPhone 6/6 Plusが1ストリーム、GALAXY S5などが2ストリームどまりであることを考えると、WG1200HPで十分と言えるだろう。もちろん、従来のWi-Fi規格IEEE802.11a/b/g/nでの通信も可能になっているので11ac非対応のスマートフォンやタブレット、無線LAN搭載のノートパソコンやWi-Fiプリンターなどでも接続可能だ。

 一方、有線LANポートは全て(WANもLANも)1000Mbps/100Mbps/10Mbpsのギガビット対応で、ギガビット回線を敷いた自宅ネットワークの中枢を担わせるには最適だ。その他、Wi-Fi中継機を使ってエリアを拡張する機能も備えている。後で詳しく述べるが、Wi-Fi中継機能は(同機を中継機と設定した場合)インターネット回線に接続されたWi-Fiルータ「親機」とは、5GHz帯と2.4GHz帯の2つのバンドのどちらかに自動的にリンクするようになっている。ちなみに親機は、同社製品に限らずWPSプッシュボタン方式を採用した他社のWi-Fiルータでもかまわない。なお、5GHz帯対応端末と2.4GHz帯対応端末の双方と、同時にデュアルバンドでリンクする事が可能となっている。

 ここでWG1200HPの中継機能を解説しておこう。WG1200HPは「Wi-Fiデュアルバンド中継機能」「Wi-Fi TVモード中継機能」「Wi-Fi高速中継機能」「Wi-Fi中継機能」を搭載している。「Wi-Fiデュアルバンド中継機能」は、親機と子機の間は基本的に5GHz帯で接続させて、子機は個別にある5GHz帯と2.4GHz帯の双方の端末にデュアルに接続可能とする(利用する環境や親機によっては、親機と子機の間を2.4GHz帯のチャンネルで接続する場合もある)。「Wi-Fi TVモード中継機能」は、親機と子機の間、それと子機と端末の間も5GHz帯のチャンネルでリンクさせる最もシンプルで、動画視聴などに適した中継スタイルだ。そして「Wi-Fi高速中継機能」は、親機と中継機の間は5GHz帯で、中継機と子機の間は2.4GHz帯でリンクするスタイル。残りの「Wi-Fi中継機能」は、親機と子機の間、それと子機と端末の間を2.4GHz帯のチャンネルだけで接続してしまうスタイルを言う。

 なお、これらの中継機能に対する設定は、イーサネットコンバータセットの子機には設定済みで出荷されており、親機から離れた場所でWi-Fiエリアを導きたい所に「子機」を設置すれば拡張されたマイホームWi-Fiが実現する仕組みになっている。

 中継機能を使えば、「子機」側の有線LANポートにパソコンやテレビ等のネットワーク端末を接続することで親機と子機間はLANケーブルレスの自宅ネットワークが構築可能であることも重宝するだろう。それだけにとどまらず、このWG1200HPの中継機能は、直列や並列に多段接続することが可能で中継機が合計3台以内なら実用上問題なく連携可能とのことだ。これは、「広大なWi-Fiエリアを構築したい」や「複雑な障害物で遮られていて電波が届きにくい場所にWi-Fiエリアが必要」など特別な場合に有力な手段となる。

 その他の付加機能としては、ハイエンド機並にビームフォーミングに対応している。これは主にスマートフォンなどの端末の位置を親機が検知し、その端末に向かって送信ビームをコントロールし積極的に電波を送る仕組みで、端末側もビームフォーミングに対応している事が条件だ。また専用アプリを使って特定の端末ごとにWi-Fiのサービス時間を細かく設定できるファミリー向けの「こども安心ネットタイマー」も備えている。

 サイズは、同社の上位モデル「WG1800HP」(但し現行販売は同サイズのWG1800HP2)と並べて比較してみたところ明らかにコンパクト(幅33×97奥×146高ミリ)。デザインは、アンテナ内蔵式で縦置きや壁掛けに配慮されており、電源やリンク状況などはLEDの発光状態からひと目で確認可能になっている。また本体側面はピアノを連想するような黒鏡面仕上げで上位機種と同じ質感を持たせて高級感がある。
《RBB TODAY》
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