重なった指掌紋の分離検出が可能に……早大学理工学術院が開発 | RBB TODAY
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重なった指掌紋の分離検出が可能に……早大学理工学術院が開発

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可搬性も考慮された「ハイパー・フォレンシック・イメージャー」。警察機関との実証実験も開始されている(画像は早稲田大学のwebより)。
  • 可搬性も考慮された「ハイパー・フォレンシック・イメージャー」。警察機関との実証実験も開始されている(画像は早稲田大学のwebより)。
  • 指掌紋に含まれる脂肪やアミノ酸を分析して非接触+非破壊で指掌紋を検出・分析することが可能(画像は早稲田大学のwebより)。
 早稲田大学理工学術院・宗田孝之教授(先進理工学部)は、JFEテクノリサーチと科学警察研究所との共同研究で、光スペクトル計測技術を応用した装置「ハイパー・フォレンシック・イメージャー」を開発した。スーツケース程度にコンパクトに収納でき、建物の壁や公共交通機関などの切符の磁気面などからの指掌紋検出だけでなく、重なった指掌紋の分離検出を可能としている。

 従来の検出方法では、粉末法、液体法、気体法などいずれも指掌紋自体を侵襲的に扱う上に、重なった指掌紋や特定の媒体からは検出が困難といった弱点があった。光スペクトル計測技術ではこれを顕在化して同定検出することが可能だ。

 宇宙から地球を探査するために開発されたリモートセンシング技術の一つであるハイパースペクトル・イメージング技術を応用し、計測対象からの距離計測技術を組み合わせ、指掌紋や体液などに含まれる脂肪やたんぱく質(アミノ酸)を非破壊かつ非接触に分析することを可能としている。

 2014年10月より科学警察研究所などとの合同実証実験を開始しており、鑑識課員誰もが手軽に使えるように改善を続けるという。
《防犯システム取材班/宮崎崇》
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