【The Microsoft Conference 2014】クラウドファーストの対応も万全!……セキュリティ、IoT、メディアワークフローも | RBB TODAY

【The Microsoft Conference 2014】クラウドファーストの対応も万全!……セキュリティ、IoT、メディアワークフローも

エンタープライズ マイクロソフト

日本マイクロソフト 代表執行役 社長 樋口 泰行氏
  • 日本マイクロソフト 代表執行役 社長 樋口 泰行氏
  • クラウドファーストに対応すべく、データセンターへの投資も増やした。日本では、この2月に東と西の両地域で多重化したデータセンターを構築
  • 楽天CTO James Chen氏が事例紹介のために招聘された
  • Azure上で展開される新しいトレンド、「IoT」(Internet Of Things)への対応。写真はロンドンの地下鉄・Waterlooの事例
  • IoTの国内事例。竹中工務店の次世代建物管理システム。空調、照明、温度など、建物の情報をAzureに送信し、マシンラーニングによってデータを解析してフィードバック
  • 工場でのIoT応用サービスも。マイクロソフトは、国内のFA制御機器メーカーのトップ2とサービスを開始
  • メディアワークフローの構築もAzure上で展開されるトレンドの1つだ。動画データのアップロードから、エンコード、ストリーミング配信までの各種コンポーネントを用意
  • Jリーグの試合を見ながら、リアルタイムで情報を確認できる。プレイヤー間のパスやセットプレー、攻撃割合などの詳細データを表示
 マイクロソフトは10月23日と24日の両日、ザ・プリンスパークタワー東京において、「The Microsoft Conference 2014」を開催した。引き続き、日本マイクロソフト代表執行役社長、樋口泰行氏による基調講演の模様(後編)をお伝えする。

 樋口氏は、もう1つのコアコンピタンスとして、クラウドについての話題を向けた。Windows XPに続き、すでにWindows Server 2003のサポート終了もアナウンスされている。これを機に、同社ではオンプレのサーバ導入のみならず、Azure Cloud Serviceへの移行も推奨しているところだ。

 「我々は、Windows ServerやAzureなど多くの移行先を提案できる。国内市場もクラウドファーストに寄っているが、クラウドとオンプレミスのハイブリッド構築も選択肢の1つとなる。ビジネスではハイパースケールなクラウドが求めれおり、データセンターへの投資も増やした。年間1000億円、全世界17地域、90市場で展開中だ。日本では、この2月に東と西の両地域で多重化したデータセンターを構築した」(樋口氏)。

 クラウドではプライバシーデータやセキュリティはとても重要だ。そこで樋口氏は、同社のCOOによる<いかなる国や行政機関であっても、保管されているデータは一切渡さないことを宣言する>というコミットメントを紹介した。

 またクラウドプラットフォームの活用事例も示した。第一生命保険では、Windows Server 2003の移行に伴い、社内に事務局を構えた。クラウドを活用することで、従来の3分の1から半分の工数で移行が済んだという。一方、楽天の事例では、CTOのJames Chen氏が壇上に招かれた。

 James Chen氏は、楽天の3本柱である「eコマース」「金融取引」「デジタルコンテンツ」と、楽天経済圏について紹介。同社はモバイル対応とグローバル展開を可能にするプラットフォームとして、eブックのKobo、ビデオ字幕サービスのViki、メッセージアプリのViberなど、数多くの企業を買収してきた。これらのサービスは、どんなデバイスからでも、どんなチャネルからもリーチできるようにする必要がある。

 「我々は、マイクロソフトとパートナーシップを組み、業務の生産性を向上させてきた。グローバルなプロダクト・カタログもAzure上で構築し、大量のデータを取り扱っている。同社のクラウドを選ぶ理由は、グローバルで一環したエンタープライズ環境を提供しているからだ。また競合他社に比べて、リーズナブルな価格設定や新サービス提供のスピードも魅力だ。さらにマイクロソフトとの関係を強化していく」(James Chen氏)。

 次に樋口氏は、Azure上で展開される新しいトレンドとして「IoT」(Internet Of Things)の対応についても触れ、エバンジェリストの西脇氏を壇上に再び呼んだ。

 IoTでは、モノのデータをセンシングする仕組みが必要だ。そのデータがネット経由でクラウドに蓄積され、分析することで、何らかの形でアクションを起こせるわけだ。西脇氏は、ロンドンの地下鉄・Waterlooの事例を紹介した。「クラウド上から特定の駅の保安状況を調べられる。たとえばエスカレータの振動から、異常となる予兆をマシンラーニングで検知して、アラートを出すことも可能だ」(西脇氏)。

 また国内事例では、竹中工務店の「次世代建物管理システム」がある。空調、照明、温度などの建物の情報をAzureにリアルタイムで送信。マシンラーニングによってデータを解析・学習させ、建物にフィードバックさせるものだ。工場内でもIoTによる同様の保守・管理が可能だ。日本版製造IoTの事例として、シーケンサで有名な三菱電機とオムロンが、Azureを利用した専用サービスを提供する予定だ。

 もう1つ、Azure上で展開されるトレンドとして、メディアワークフロー構築の価値を高める各種コンポーネントの提供も見逃せないところだ。西脇氏は、動画のアップロードから、エンコード、パッケージング、コンテンツ保護、ライブ&オンデマンドのストリーミング配信まで、Azure Media Serviceのコンポーネントによって、すべてを完結させる事例を挙げた。

 たとえばデータスタジアムでは、Jリーグの試合を見ながら、リアルタイムで情報を確認できる専用アプリを提供。プレイヤー間のパスやセットプレー、攻撃割合などのデータを表示させ、テレビを見ながら分析を可能にした。またJリーグメディプロモーションでは、過去20年間の試合のアーカイブデータを視聴できるようにした。これは10月23日に発表されたばかりのサービスだ。

 さらに西脇氏は、マイクロソフトの研究所で開発されているユニークな動画インデックス技術についても触れた。動画中での会話データを分析してテキスト化し、さまざまな言語に翻訳・配信できる技術だ。インデックス化すると、どのシーンで何を話したのか、動画の部分検索も可能になる。

 この技術を突き詰めると、リアルタイムでの翻訳も実現できる。西脇氏は、1つの取組みとして、Skypeで会話をしながらリアルタイムで翻訳してくれる「Skype Traclator」の機能について披露した。デモ映像では、ドイツ語と英語の翻訳を行いながら、Skypeでのリアルタイムなコミュニケーションを行っていた。

 また、このような環境で動くアプリケーションの開発ツールについても紹介。Windowsでは、どんなデバイスでもアプリを動かせるようにすることが容易だ。Visual Studioからワンソースで配信できる。それ以外にも未発表の「Sway」(スウェイ)と呼ばれるプレゼン作成用ツールも公開した。このツールにより、写真や動画などのコンテンツを簡単につくれる。いまiPhone用のツールも開発中だという。

 このほか、Windows Phoneの音声認識機能や、10月1日にテクニカルプレビューがスタートしたWindows 10の機能なども紹介し、盛り沢山の講演内容となった。
《井上猛雄》

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