【木暮祐一のモバイルウォッチ】第61回 iPhone 6 の「ヘルスケア」アプリが健康管理デバイスの世界を変える 3ページ目 | RBB TODAY
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【木暮祐一のモバイルウォッチ】第61回 iPhone 6 の「ヘルスケア」アプリが健康管理デバイスの世界を変える

エンタープライズ モバイルBIZ
iPhone 6 のホーム画面。最下段左に「ヘルスケア」アプリがあ
  • iPhone 6 のホーム画面。最下段左に「ヘルスケア」アプリがあ
  • 「ヘルスケア」アプリのダッシュボード。ユーザーが選択した健康データが一覧表示される
  • 「ヘルスケア」アプリで「健康データ」をタップすると、カテゴリ別に収集した(したい)データの選択画面に
  • 収集できる「健康データ」は非常に多く、現時点でも68項目が用意されている。現状では多くは自分自身で数値を入力することになるが、対応アプリ(サービス)が出てくれば項目によっては自動収集も可能になるだろう
  • 「ヘルスケア」アプリの「メディカルID」に自分自身の緊急時に役立つ健康情報を登録しておくと、画面ロック時の緊急発信画面からこの「メディカルID」を見ることができる
  • 画面ロック時でも閲覧できる「メディカルID」。万が一道端で倒れていても、これで必要最小限の情報が確認できる。
  • Wi-Fi接続により体重や体脂肪率を計測できるWithingsの体重計とその連携アプリ。現状は専用アプリ(写真)で過去の計測データを確認できるか、こうしたデータもいずれアップルの「ヘルスケア」に連携し、そちらから管理できるようになるのだろう
  • ウェアラブル端末等の連携にも期待したい。筆者が愛用しているサムスン電子製「Gear Fit」は残念ながらサムスン製スマホとしか連携できない。こうしたメーカー間の囲い込みに専用デバイスが用いられるのがこれまでの通例だったが、スマホOSでポータル化されることで、ユーザー自身がウェアラブル端末やサービスの選択の自由も広がるはず
 では、こうした生体情報をどこが一元管理すれば良いのかという解のひとつが、「スマートフォンOS」ということになるのだろう。当然、GoogleもAndroid OSで同じような展開を図ってくることがすでに伝わっているが、逆にこの2大スマホOSにヘルスケア関連ハードウェアや、サービスが連携してくれば、機器を買い替えたり、サービスやキャリアを乗り換えた場合にも、データの継承に期待が持てよう。

 今回、iPhone 6/6 Plusの発表とともに、Apple Watch(2015年以降発売)もお披露目されているが、こうした「ウェアラブルデバイス」は身体に密着させて常にユーザーと行動を共にするものであり、単に歩数や心拍といった情報に留まらず、さまざまなユーザー情報を収集することが可能になっていくだろう。生体情報を収集するヘルスケア関連機器やウェアラブルデバイスの開発には、今後様々なメーカーが参入が予想される。これまでに想像もできなかったようなユーザーの情報を取得するデバイスも登場することも考えられるだろう。しかし収集されたデータは、あくまでユーザー自身のプライベートなデータである。従って、ユーザー自身がデータを一元管理できることが重要であり、またそうしたデータを活用する場合(医師やトレーナー等から助言を受けたい時など)、やはり一元管理されていたほうが利用しやすいはずだ。そうした点で、今回、iOS 8で利用可能になった「HealthKit」と「ヘルスケア」アプリは、今後のITヘルスケア業界にも大きな影響を与えそうな予感がする。

 ちなみに筆者も各種ウェアラブル系デバイスを試しているが、中でもお気に入りは、サムスン電子製の「Gear Fit」である。腕時計型デバイスも様々なものを試したが、このGear Fitは軽くて装着感も悪くなく、好みは分かれるだろうが筆者としてはデザインもかなり気に入っている。しかし、大変残念なことは、対応するのがサムスン製スマートフォンに限られることである。Gear Fitを使うためには、サムスン電子製スマートフォンを使わざるを得ない。本音を言えば、このGear FitもiOS 8の「ヘルスケア」でデータを管理できれば嬉しい限りだが、両社の関係を考えるとそう簡単ではなさそうだ。
《木暮祐一》
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