「肉を食べると太る」は間違い、高齢者は高校生よりも食べて……肉焼き総研セミナー | RBB TODAY

「肉を食べると太る」は間違い、高齢者は高校生よりも食べて……肉焼き総研セミナー

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肉焼き総研セミナー講師。向かって右から鈴木敏郎氏、仲眞美子氏、佐藤秀美氏
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 「『肉は太る』『健康に良くない』といった肉に対するネガティブな風潮があるが、肉はタンパク質供給源として栄養効率の良い食品。ぜひ肉を積極的に食べて欲しい」という主旨で“肉焼き”の科学や調理法を啓蒙する「肉焼き総研」が、発足1周年を記念して「肉のプロが語る『肉の価値、再発見』」セミナーを26日に東京・原宿で開催した。

 「肉焼き総研」は、東京農業大学農学部教授農学部長鈴木敏郎氏が所長となり設立された任意団体。5月29日の「肉の日」をセミナーでは、鈴木氏が「日本の食肉文化と『肉を食す』ことの大切さ」、川崎南部病院健康管理センター所長の仲眞美子氏が「夏こそ女性に肉を」、食物学学術博士/日本獣医生命科学大学客員教授の佐藤秀美氏が「肉×シニアの長寿とお肉のおいしい焼き方」といったテーマで、各々がプレゼンテーションを行った。

 鈴木氏は、「『肉を食べると太る』といった誤った認識が世の中にはびこっているが、肉などの動物性タンパク質は身体を作る大切な栄養素であり、不足すると新陳代謝が低下してむしろ太りやすくなる」と述べ、日本の平均寿命が70歳を超えたのは1971年で、寿命が延びた根拠を動物性食品の摂取量の増加が原因であることについてデータをもとに解説。また、「コレステロール値が高くなると短命」という一般観念に対し、コレステロール値が低い方が死亡率が高くなることを示し、「痩せている人よりも少し太り気味の方が長生きする」という傾向を導き出した。

 そして、高齢になるほど肉を食べなくなる人が増えるが、長寿者は十分なタンパク質食品と緑黄色野菜を摂っていることをデータから示し、「肉を食べたときに脳内で生まれるアナンダマイドの働きによって、肉を食べると人間は満足感・幸福感を得られる。脳が幸せな状態にあれば偏った摂食行動に依存しない」と締めくくった。

 仲氏は、女性の職場への参加などライフスタイルの変化によって現代女性のタンパク質摂取が不足していることに言及。女性に多い病気として貧血が挙げられるが、鉄欠乏症からではなくタンパク欠乏性貧血による場合が4分の1の割合であることを説明。タンパク質不足による必須アミノ酸摂取量が低下すると肝臓機能の低下を起こし、解毒分解機能が低下してエストロゲンや甲状腺ホルモンが残ってしまうために、疲れやすくなったりイライラしやすくなる、という問題を提示。

 また女性は月経により鉄分とともに相当量のタンパク質を喪失していることを説明、必須アミノ酸のバランス・量がともに優れた肉・卵・チーズの摂取が必要であると述べた。「プチ更年期には肉と卵とチーズが効果的」とコメントした。

 佐藤氏は、健康増進法に基づいて示された2013~2022年の基本指針「健康日本21(第二次)」に掲げられた『健康寿命の延伸』『社会生活を営むために必要な機能の維持及び向上』が、シニア世代にとって重要なポイントであることを示唆。タンパク質の摂取量を反映する血清アルブミン値が低いと介護保険認定及び死亡リスクが高まり、65歳以上を対象にしたデータから肉類・牛乳・油脂類を高頻度で摂取する人ほど知的能動性が低下する危険率が低く、総コレステロール値が低いほど生活機能が低くなる、と解説。「高齢者の健康のためには高校生よりもタンパク質が必要。肉を孫に譲るのではなく肉を孫からもらう必要がある」と冗談混じりにコメントした。

 まとめとして、老化遅延のための食生活方針として、動物性タンパク質を充分に摂取すること、魚と肉の摂取は1:1程度の割合にすること、肉はさまざまな種類を摂取し偏らないようにすることを掲げた。また、肉をジューシーに柔らかく仕上げるコツとして肉の中心温度が65°Cを超えないこと、フルーツ入りの焼肉のタレに漬けることを挙げ、肉焼きレシピを紹介した。

 最後に、牛肉や鶏肉の素焼きと漬け焼きの食べ比べ、ローストポーク、生姜焼き風アレンジの試食が行われ、マスコミ関係者たちは中心温度65°C焼きと焼肉のタレ漬け焼きの効果を確かめた。鈴木氏は、「何事も摂り過ぎは良くないが、1日70gを目安に摂取して欲しい」とコメントした。
《奥 麻里奈》

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