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トレンド予測“ハイテク教育の黎明期”… ICT機器がもたらす教育改革

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ICT機器の導入により、教育はどう変わると思いますか?(複数回答)
  • ICT機器の導入により、教育はどう変わると思いますか?(複数回答)
  • 今後、“ハイテク教育”は実現すると思いますか?
◆ICT機器導入の実態は!?

 ICT機器の導入というのはどの程度まで進んでいるのか。また、今後どのように進んでいくのか。電子黒板 BIG PAD と タブレット端末を連携した教育ソリューションを提供するのが、シャープビジネスソリューションだ。販売推進部の教育ICT担当、永谷幸久氏は「現在、最も積極的にICT機器の導入を進めているのは、小学校、中学校だ」という。

 「知識基盤社会、グローバル化社会である21世紀に求められる教育のポイントは、『個に応じた学び』と『協働して新たな価値を生み出す学び』だと言われる。これらの学びに対して、ICT機器は有効に活用できる。小・中学生において、この『協働して新たな価値を生み出す学び』が特に重要視されている。予算的な兼ね合いから、日本では、急激な変化はなかなか難しい。ICT導入時には、『まずは、電子黒板から』というケースが多いようだ。それでもメリットは非常に大きいという現場の声を聞く」。

 永谷氏は電子黒板の導入のメリットとして、大きなところで3点を紹介する。

(1)子供たちの目線を上げる授業ができる点机に目線を落とす、メモをとるだけの授業から脱却することで、子供たちの集中力は向上する。自ら考えるという点でも、子供たちに授業への参画を促す。

(2)ビジュアル面で分かりやすい授業ができる…テキストだけの授業では、なかなか実物の色や質感を伝えることができない。電子黒板の映像により“本物の色”や“本物の質感”に近いものを再現できる。

(3)情報を共有することで、学びあう授業ができる…従来の授業では、限られた時間の中で多くの子供たちに意見を聞くことは難しかった。電子黒板に意見を一覧表示すれば、より多くの考え方を知ることができる。自分の考えと比較したり、クラス全体の考えを知ることで、より適した考えをお互いに求めたりというような、いわゆる協働的な学びが実現できる。自分の考えを発表するツールとしても活用でき、表現力やコミュニケーション力の育成にも役立つ。

 永谷氏は、ICT教育についてこれから本当に重要になるのは、“手段としてどのように活用すれば”、ICT教育の効果を最大限に引き出せるかという検証だという。「そのためには、グッド・プラクティス(優れた取り組み、GP)の展開、共有が不可欠だ。その一例が、総務省の『フューチャースクール推進事業』や文部科学省の『学びのイノベーション事業』だ。申請のあった実証校にICT機器を配備、そこでICT教育の実証が行われてきた。2014年度には40地域、さらには3年間で100地域にという目標も掲げられている」。

 「グッド・プラクティスを、いかに共有していくかが、今後のICT教育の普及、ひいては、それが実現する次世代の教育、“ハイテク教育”の実現のタイミングを決める」
《高木啓》
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