iPhone 3キャリア取り扱い…では電波がいちばんいいキャリアは? | RBB TODAY

iPhone 3キャリア取り扱い…では電波がいちばんいいキャリアは?

 NTTドコモがついに iPhoneの販売を開始した。国内メジャー3キャリアから同型の端末が発売され、料金プランもほぼ横並びとなれば、回線やネットワークの質で各キャリアは差異化を図ろうとする。

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 NTTドコモがついに iPhoneの販売を開始した。国内メジャー3キャリアから同型の端末が発売され、料金プランもほぼ横並びとなれば、回線やネットワークの質で各キャリアは差異化を図ろうとする。

 通信エリアを表す指標として「カバー率」があるが、定義がキャリアごとに異なるので各キャリアの違いを決定づけるものではない。また、基地局内にいるユーザー数次第で通信速度は大きく変わってくる。さっそく媒体や調査機関が3キャリアの通信速度を報告しているが、いわば“ピンポイント”での“その時の結果”でしかなく、仮に同じ場所であっても時間帯によって状況は異なるであろうし、わずか数十メートル移動しただけでも状況は変化する。

 一概に基地局と言っても、その基地局が送受信する電波の周波数帯や通信方式が全て整えられているとも限らない。設置基地局1ヵ所に対し複数の電波免許が与えられているケースは多いが、設置基地局や基地局免許の数がそのままエリアの広さを意味するものではなさそう。また技術的な視点では、基地局でカバーする面(セルという)を、指向性アンテナを使って角度で等分割する「セクタ構成」にすることで、1つの基地局に収容できるユーザー数やデータ通信量増やす工夫を凝らしている。山間部では1~2セクタで構成されるが、都市部では3~6セクタが一般的とされる。auは東名エリアではいまだに3セクタ構成が多いが、ドコモは6セクタ構成を基本としてエリア展開しており、3セクタ構成の基地局と比較すると2倍のユーザーが利用できるキャパシティを持っていることになる。

 iPhoneキャリアとして後発のドコモは、設備投資をアピールする。iPhone取り扱い発表前の発言だが、加藤薫社長は「年間7000億円の設備投資を予定しているが、おおむね想定どおりの進捗だと考えている」と語る(7月26日、四半期会見)。

 ドコモのエリア整備は堅実である、と指摘するのはモバイル研究家で青森公立大学准教授の木暮祐一氏だ。「ドコモはプラチナバンドである800MHzは3G(FOMA)での運用を優先し、LTE方式は2GHz帯をメインに整備して来た。800MHz帯でのLTEは山間部でのエリア補完用という位置づけだ。一方ユーザー数が多い東名阪では1.7GHz帯の免許を受けており、この帯域を3Gで運用してきたが、iPhoneがこの周波数帯でLTE方式をサポートしているため、3GからLTEへの切り替えを前倒しで進めるようだ」。

 ドコモは受信時最大150Mbpsを謳う1.7GHz帯LTEサービスを10月末か11月ごろに東名阪で開始予定だ。すでに7月から神奈川県の一部地域で試験運用している。iPhoneの速度比較で、都心部ではドコモが苦戦を強いられているが、これも1.7GHz帯のLTE化の進展次第で急激に改善が進むものと見られている。

 また木暮氏は、ドコモは音声通話も重視しているという。「ドコモは公共企業体を前身としており、法人需要も多いことから、緊急通信の維持・確保を重要視している。スマートフォンでは、とかくデータ通信の接続率や通信速度ばかりが話題になりがちだが、やはり音声通話が確実にできなければ良いモバイルネットワークとはいえない。LTEはデータ通信専用なので、音声通話をする場合は3Gに切り替える必要がある。端末がLTEの電波を拾っている場所でも、いざ音声通話をしようと思ったらつながらなかったということが今後起きかねない。ドコモがプラチナバンドを安易にLTEに置き換えない理由はこの辺りにある」という。ドコモは、他キャリアと比べて音声通話の確実性に対するスタンスが他のキャリアとは違うそうだ。
《高木啓》

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