「ファンタジスタドール」と女の子……谷口悟朗氏インタビュー 第2回 | RBB TODAY
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「ファンタジスタドール」と女の子……谷口悟朗氏インタビュー 第2回

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谷口悟朗クリエイティブプロデューサー
  • 谷口悟朗クリエイティブプロデューサー
  • 「ファンタジスタドール」(C) 2013 ファンタジスタドールプロジェクト/FD製作委員会
  • (C) 2013 ファンタジスタドールプロジェクト/FD製作委員会
  • (C) 2013 ファンタジスタドールプロジェクト/FD製作委員会
■ 『ファンタジスタドール』と女の子

-- 今回はキャラクターありきですか。性格も、イメージカラーも見事に分けています。これはどなたが、どの様に考えられたのですか?

―― 谷口悟朗さん(以下谷口)
自然にですね。キャラクター原案のAnmiさんやキャラクターデザインの加藤裕美さんの力量が助けになっている部分も大きいですね。
あとはみんなでわーっと話をしながら、ワイワイガヤガヤいいながら作っていったところがあります。

-- 本作での男の子の役割はどうなっていますか?

-- 谷口
本当は男はゼロにしたかったんです。観ているお客さんは男は見たくないだろうと。ただいないのも変だから、必要最低限だけにしていけばいいかなって。

-- 例えば、女の子が主人公の作品では、好きな男の子の存在は定番かなと思いました。

-- 谷口
そっちは止めようと思ったんですよ。そちらのほうを突き詰めていくと、どうやっても私のくせで、その人間関係がどうやって成就するか、もしくは破綻するかに集中していく可能性があるんです。だから、必要最低限だけ。ここのキャスティングは音響監督の鶴岡さんに御願いして、私や監督が相談しやすい人に入ってもらいました。
今回は男性側のキャラクターのキャストでそれで、保志(総一朗)さんと津久井(教生)さんに入っていただいているんです。いい意味で女の子たちを見守る役割で立って欲しいんですと伝えてあります。

-- 作品を届ける先はどうですか。男性だけでなく、女性も入っていると考えていいのですか?

-- 谷口
入っています。放送時間も深い深夜ではありませんから。一般層も見られることを念頭に置いています。キャラクターデザインもAnmiさんや加藤裕美さんの力もあり、品のある清潔感のあるキャラクターでまとめられたかなと思っています。
そうした時に、女性のかたがたにも見ていただきたいんです。理想的なのは男性も女性も半々です。
私にとっては、女性を強く念頭に置いた最初の作品だといえるかもしれません。

-- それを言えばコードギアスは女性に人気がありました。

-- 谷口
ギアスは女性は念頭にありませんでした。ギアスの場合はプラモデルが出る可能性がありますから、フィギュアだったりとか、メカニカルなものを好きな人が優先でしたから。
女性がついてくるかどうかは結果です。『無限のリヴァイアス』や『スクライド』も女性の支持をいただきましたが、企画段階では優先順位のトップではありませんでした。誤解しないで欲しいのは、無視するつもりではなく、あくまで企画段階での優先順位の話です。

■ 女の子は最終的に100人ぐらい欲しい

-- いままでの話を聞いていますと、本作は王道な作品だと思います。そのなかでの新しい試みは何になりますか?

―― 谷口悟朗さん(以下谷口)
コミュニケーションの問題ですね。ドールたちはカードの中にいて実体化しないと直接会ってのコミュニケーションがとれないわけですね。つまりデバイスの中にしかいないんですよ。
それは現実とも似ています。実際の友達と連絡を取ったりとかは、ほとんど携帯とかメールでやりとりをしていて、たまに会うという関係に近いだろうと思っています。会いたくなければ会う必要はないわけです。
実は『ファンタジスタドール』では、うずめが呼んでも、ドールが会いたくないと思ったら出てこないわけです。そうした関係性を知って貰えると面白いかなと思います。

-- なかには本作をカードバトルものと思っているかたもいるかもしれません。あるいは日常のふわふわした話と思っているかもしれません。

-- 谷口
本作を、人気の「遊戯王」とか「バトスピ」とか「ヴァンガード」などのカードバトルものと考えておられたら、それは全く違います。あくまで女の子を実体化させる時に、カードの中に封じられたデータを使うというものです。
本作の雰囲気は……は、うずめという女の子を中心とした他の女の子とのゆるゆるとした緊張感があるんだかないんだかのよく分からないふざけた斎藤監督がつくった日常空間と、がんばったことで得られる結果、という要素で成り立っています。彼女なり頑張ったなかでよい結果が得られるかもしれないよねといったところです。
アクションもありますが、生きるか死ぬかといったアクションではありません。いい意味での軽い展開一生懸命さを見ていただけるといいですね。

-- 成長はあるのですか?

-- 谷口
そこは突っ込みません。それを突っ込んだって楽しくないでしょう。そうしたところはやりません。監督に任せています。

-- 女の子は何人ぐらい出て来るのですか?

-- 谷口
最終的には、100人ぐらいは欲しいですね。相談していた小説家から「出しちゃうつもりで行きましょうよ、どうせなら」と言われて「そりゃそうだ」と思って。一人でも多いほうが楽しいじゃないですか。そのなかで特定のキャラクターを楽しんでもらっても構わないですし、キャラクターとキャラクターの関係性を楽しんでいただいても構いません。
正座して観てもらうタイプの作り方をしていません。いい意味で気楽にみられるアニメーションがもっとあってもいいと思うんです。  

TVアニメ『ファンタジスタドール』
公式サイト http://www.fantasistadoll.com/

「ファンタジスタドール」と女の子 谷口悟朗クリエイティブプロデューサー インタビュー 第2回

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