【NHK技研公開 2013】周辺技術の整備が進む8Kスーパーハイビジョン | RBB TODAY
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【NHK技研公開 2013】周辺技術の整備が進む8Kスーパーハイビジョン

IT・デジタル テレビ
超小型スーパーハイビジョンカメラヘッド
  • 超小型スーパーハイビジョンカメラヘッド
  • 単板カメラ
  • 単板カメラのCCU
  • スーパーハイビジョンカムコーダー用の映像記録装置。フラッシュメモリを1.5TB搭載。8K/60pの画像を50分記憶できる
  • 現状ではメモリレコーダーの部分でこの大きさだが、カメラに組み込めるサイズ・消費電力を目指す
  • 多数の接続ケーブルを光ファイバー1本(多芯)にするインターフェイス。この基板をLSI化し手前の銀色のモジュールサイズまでを目指す
  • MPEG-H HEVC/H.265対応のリアルタイムエンコーダー
  • 12GHz帯衛星放送用の伝送システム
 NHK技研公開ではハイビジョン関連の展示が定番のひとつとなっているが、今年の目玉は8Kスーパーハイビジョンと言っていいだろう。特に今年は、スーパーハイビジョンのカメラ、エンコーダー/デコーダー技術、伝送技術などの開発がさらに進んだ感があり、放送に向けた環境が着実に整備されてきているようだ。

 ロケによるスーパーハイビジョン番組制作を支援するため、カメラは小型化とポータブル化の技術が研究されている。単板カラー撮像方式ならば、業務用のカムコーダーくらいのサイズまで小型化されている。さらに、片手で持てるほどの大きさ(12.5cm×12.5cm×15cm:重量2kg)のキューブ型カメラヘッド(ビューファインダーなし)も開発されている。

 スーパーハイビジョン対応のカムコーダーを実現させるため、フラッシュメモリを利用した画像記録装置の開発も進められている。試作品のため消費電力や大きさは、まだカメラに内蔵するには課題はあるが、小型・低消費電力化を進めバッテリー駆動できるまでを目指している。この試作品は、1.5Tバイトの容量で50分ほど画像が記録できるそうだ。

 ハイビジョンカメラは、カメラとCCU、あるいは伝送装置などと接続する信号ケーブルとして何本もの同軸ケーブルが必要だが、これを多芯の光ファイバーケーブル1本で接続するためのインターフェイスも開発され展示されている。こちらも試作品なので大きな基板で構成されているが、カメラなどに組み込めるサイズを目指している。

 世界初となるMPEG-H HEVC/H.265に対応したリアルタイムエンコーダーも展示されていた。このエンコーダーは三菱電機との共同開発とのことで、入力画像は7680×4320画素で毎秒60フレーム、最大ビットレート340Mbpsとなっている。スーパーハイビジョンの映像信号を17の空間で分割し、それぞれを並列処理することでリアルタイムエンコーディングを実現している。

 伝送技術の研究も、地上無線、光ファイバー、衛星とさまざまな方式で圧縮技術とともに改良や性能アップが続けられている。
《中尾真二》
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