2025年後期放送連続テレビ小説『ばけばけ』(NHK総合)の初回放送日が9月29日に決定した。合わせて、写真家の川島小鳥による撮影のポスタービジュアルも公開された。
同作は実在の人物である小泉セツ(1868-1932)をモデルとするが、大胆に再構成し、登場人物名や団体名などは一部改称してフィクションとして描く。
明治時代の松江を舞台に、怪談話が好きな変わった女の子・松野トキを高石あかりが演じる。トキは上級士族の家系だが、父の事業失敗により極貧生活を送ることになる。そんな中、外国人英語教師の家の住み込み女中の仕事が舞い込む。
その外国人教師はギリシャ出身のアイルランド人で、トミー・バストウが演じる。小さい頃に両親から見放されて育ち、親戚をたらい回しにされた末、アメリカに追いやられ、居場所を探し続けて日本に流れ着いた人物だ。初めは言葉が通じない苦労や文化の違いに悩まされるトキだが、お互いの境遇が似ていることに気が付き、だんだんと心が通じるようになっていく。しかも、二人とも怪談話が好きだった。

ポスタービジュアルの撮影を手がけた川島小鳥は「今回、二人の思い出の場所、松江で撮影させてもらいました。松江城(宇賀橋)、小泉八雲旧居、宍道湖、城山稲荷神社、月照寺、、、。高石さん演じるトキさん、トミーさん演じるヘブンさんとそれらをめぐり、撮影していると、本当にタイムスリップして二人の愛の世界に連れて行ってもらったようで、すごく胸がいっぱいになる時間でした。撮影の時はまだドラマの撮影が始まったばかりの初々しい関係のお二人でしたが、これから二人の絆が生まれ、どのように世の中で愛を表現していくのか、とても楽しみにしています」とコメントした。

ポスタービジュアルデザインを担当した西澤和樹は「日々の暮らしにふと現れる、夫婦の穏やかな時間。その一瞬を切り取ったような写真の世界観に寄り添いながら、ポスター全体がひとつの物語として立ち上がるよう、デザインには抑制を効かせ、静かな構成を心がけました。見る人の心にやわらかな余韻を残すものであれば嬉しく思います」とコメントした。