KDDI、MNPで17ヵ月連続1位獲得……“誰でも、安心して”を目指す「スマートパス」が好調、500万会員を突破 | RBB TODAY
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KDDI、MNPで17ヵ月連続1位獲得……“誰でも、安心して”を目指す「スマートパス」が好調、500万会員を突破

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500万会員を突破したauスマートパス
  • 500万会員を突破したauスマートパス
  • 昨年、新しいロゴとともにスマートパスポート構想を発表した
  • 昨年1月の発表会で記者団の質問に答える田中孝司社長(右)と高橋誠専務
  • スマートパスポート構想
  • auスマートパスとは?
  • スマートバリューは依然として好調
  • 学割施策
 電気通信事業者協会(TCA)は7日、携帯各社2月末時点の契約数を発表した。他社からの乗り換えを示すナンバーポータビリティ「MNP」の数字において、KDDI(au)は62,900件の転入超過で1位に。これで連続首位記録は17ヵ月となった。2位はソフトバンクモバイルで31,200件の転入超過、3位のNTTドコモは93,200件の転出超過となっている。

 2月から3月にかけては入学シーズンとも重なる最大の商戦期で、各社“学割”訴求を中心に販促に力を入れてくる。ソフトバンクやドコモも新CMなどで学割施策をアピールし、契約数を伸ばしている中、とりわけKDDIが好調だ。その要因を広報部に聞いてみたところ、「学割とスマートバリューが受け入れられている」「会員数500万を突破したauスマートパスが高く評価されている」と、大きく2つのポイントを挙げた。

 固定回線とのセットで家族全員のスマホ料金が割り引かれる「auスマートバリュー」は以前から好評で、KDDI好調の要因とされてきた。その“スマバリ”に加えて、1月末から申し込みがスタートした新しい“学割”も家族まで対象になる割引施策であり、「学割とスマートバリューは相性がいい」と同社が言うように世帯丸ごとの契約をさらに後押ししているようだ。また、iPhone 5やAndroid各端末ブランドのフラッグシップモデル、さらにauならではの端末(INFOBARやG‘z One)などのラインナップも充実し、家族全員に満足感のある選択肢を提供していることも大きいだろう。

 3月2日に、開始からちょうど1年で会員数が500万を超えたと発表された「auスマートパス」も、同社の好調に寄与している。同サービスは、月額390円で同社が厳選したアプリやセキュリティなどのサービスが使い放題になるというもの。特に、初めてスマートフォンに乗り換える場合でも安心してアプリやサービスが利用できる点で好評価を得ているとのことだ。当初はAndroid端末向けに始まったが、現在はiPhoneでも利用できるようになっている。懸念された提供サービス数も順調に増加しており、会員数の増加とともにコンテンツプロバイダー側もメリットを感じられる状況が整ってきたことが伺える。さらにパス系のサービスとして他キャリアにはない読み放題サービス「ブックパス」やその他「うたパス」「ビデオパス」なども提供を開始してこちらも好調とのこと。「ブックパス」「ビデオパス」に関してはiOS対応も開始された。

 昨年1月、新しいauのスタートとしてブランドロゴの一新とともに打ち出した新戦略「スマートパスポート構想」。同発表の中で、KDDI田中社長が「オープンインターネットの世界を、誰でも、安心してお楽しみいただけるための全く新しいサービス」と表現して強くアピールしたのが「auスマートパス」だった。また、同社の高橋専務は発表時「タブレットやPC、そしてテレビなど、他のデバイスやOSでも利用できる環境を構築していく」と、マルチデバイスでシームレスなサービス展開という方向性を明確に打ち出していた。会員数500万という当初の目標数(400万)を超える数字は、こうした“オープンインターネットの世界を誰でも安心して”というKDDI(au)の目指す世界がこの1年で浸透しつつあることの表れかもしれない。さらに、当初目標のひとつとして掲げていた「スマートパスポート構想」によるARPUの増大についても、今年1月の決算発表で言及。携帯電話全体に比べてスマートフォンのARPUが25%増になっており、パスサービスが付加価値の底上げに寄与していることを強調した。

 今回、MNPという観点でKDDI好調の要因を聞いた。しかし、契約純増数を見ると依然ソフトバンクモバイルが首位を走っているし、苦しい状況が続いているNTTドコモにしても、Xperia Zなどの新端末や応援学割などの施策が好調で純増数は持ち直している。7インチタブレットの隆盛や新OSの登場、家庭内Wi-FiやNFC技術の普及による機器間連携ニーズの増加など、マルチデバイス、マルチサービスはますます加速していくと予想される中、特定の端末やOSに縛られず、“ならでは”の価値やユーザー体験を提供できるかどうか、各キャリアの今後の動向に注目したい。
《白石 雄太》
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