【ERPの最新動向 Vol.3】業種・業界を網羅する磐石のテンプレート! その背景を語り尽くす(前編) | RBB TODAY

【ERPの最新動向 Vol.3】業種・業界を網羅する磐石のテンプレート! その背景を語り尽くす(前編)

 「50年の歴史の中で、システム部門が収益No.1になったことは一度もありませんでした。それが、この1~5月の実績で1位になりました。その収益の根幹となっているのが、SMILE、そしてテンプレートです」

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座談会の様子
  • 座談会の様子
  • 司会を務めた日本ナレッジの藤井氏
  • 大和コンピューター 林氏
  • トータルシステムデザイン 冨田氏
  • システックス 田中氏
  • アート・システム 沢口氏
  • 綜合システムプロダクツ 大野氏
  • 大塚商会 広瀬氏
 「50年の歴史の中で、システム部門が収益No.1になったことは一度もありませんでした。それが、この1~5月の実績で1位になりました。その収益の根幹となっているのが、SMILE、そしてテンプレートです」大塚商会 取締役 システム部門長 広瀬 光哉氏は、大塚商会ソフトウェア協力会の会議冒頭でこう述べた。

 今、企業の基幹システム導入において、コストや作業の負担が大きいことから、一から開発をするいわゆる「スクラッチ」の手法がとられることは少なく、パッケージやテンプレート導入が主流となっている。広瀬氏は「テンプレートに3年ほど前から取り組んでいただいているが、間に合って良かった。(パッケージやテンプレートが)主流となった今、その商材を各業種、各業界ごとに持っていける。これはものすごい武器になっている」と、テンプレートの重要性や、早期に取り組んだ成果が出ていることを強調した。

 このように、大塚商会の歴史を塗り替えるかの勢いを見せているシステム部門で、新しいソフトビジネスの一翼を担っているのが、大塚商会ソフトウェア協力会だ。主に「SMILE」シリーズの開発に関わるISVが加盟しており、「SMILE」の業種・業界向けテンプレート開発にあたり同協会加盟の数社が手を挙げて、請負型の受託開発から先行投資の開発による自社製品化のビジネスへの転換に踏み切った。今回、大塚商会本社にてSMILEコンソーシアムが開催されるタイミングで、テンプレート開発を行なった協力会のメンバーが集まり、開発検討や決断、取り組みによる変化や今後の展望などについて座談会が行なわれた。その模様を前後編に分けてお届けする。

 座談会に参加したメンバーは次の通り。(下段は各社が用意するテンプレート)

・日本ナレッジ株式会社 代表取締役 藤井洋一氏(司会)
「鋼材卸売業向けシステム PowerSteel(パワースチール)」

・株式会社アート・システム 営業本部 本部長 沢口琢也氏
「原材料製造業向け生産管理システム Blendjin(ブレンジン)」

・株式会社システックス 第三システム部 部長 田中友人氏
「ビルメンテナンス業向け販売管理システム B.M.Manager(ビーエムマネージャー)」
「医療機器販売業向け販売管理システム Medical Agent(メディカルエージェント)」

・株式会社綜合システムプロダクツ 代表取締役 大野秀哉氏
「出版業向け販売管理システム Quick出版BS(クイックシュッパンビーエス)」
「通信販売業向け販売管理システム Smart通販(スマートツウハン)」

・株式会社大和コンピューター 常務取締役 企画管理本部長 林正氏
「アパレル業向け販売管理システム ApaRevo(アパレボ)」

・株式会社トータルシステムデザイン 執行役員 事業部長 冨田和実氏
「食品卸業向け販売管理システム FOODMASTER(フードマスター)」

■テンプレート開発に踏み切った経緯

藤井氏:今日は、大塚商会と一緒にビジネスをやっていく仲間の中から、テンプレートを提供している会社の皆さんに集まっていただきました。このビジネスに取り組んでから実績がどんどん出ていると聞いています。当社もその一社ですので、その辺も含めてまずは自己紹介をさせていただきます。日本ナレッジは、鋼材卸売業向けシステム「PowerSteel(パワースチール)」を自社テンプレートとして開発させていただきました。出荷も非常に順調で会社としても柱だと思っています。ちなみに、大塚商会さんとはオフコン時代から、20年以上の付き合いになります。

沢口氏:我社のプロダクトは、「Blendjin(ブレンジン)」という生産管理のパッケージです。生産管理といっても、化学薬品や食品向けの、配合(ブレンド)、充填、梱包という流れを管理するいわゆる装置業向けパッケージです。当社は20年来、他社の生産管理パッケージをベースに、お客様を直接サポートしてきました。この経験を活かしてさらに生産管理で強くなっていこうということで、今回の自社パッケージ開発は良いきっかけでした。

田中氏:システックスでは、ビルメンテナンス業向け販売管理システム「B.M.Manager(ビーエムマネージャー)」と医療機器販売業向け販売管理システム「Medical Agent(メディカルエージェント)」の2つを用意させていただいています。これまでテンプレートのビジネスはやっておらず、2年前にお声掛けいただいて、開発を進めてきましたが、ようやく製品らしくなってきました。まだまだ機能強化する部分はありますし、ぜひ売れるテンプレートにしていきたいです。

大野氏:元々「SMILE」のパッケージ本体の開発を受託しており、大塚商会とは25、6年くらいの付き合いです。今まではパッケージ開発及びそのカスタマイズということであらゆる業種を経験してきました。テンプレートという話をいただいて、ずっと課題だった、何か一つ特化したものをというところで2年前にスタートし、出版業向け販売管理システム「Quick出版BS(クイックシュッパンビーエス)」と通信販売業向け販売管理システム「Smart通販(スマートツウハン)」のテンプレート開発に挑戦しました。弊社も今まで自社製品を持っていなかったので、新しい取組みでした。

林氏:弊社は、大塚商会とは30年近くの付き合いがあります。「SMILE」スタートのころからカスタマイズに携わらせていただいて、特に「SMILE」の販売の中で、アパレル業向けに色・サイズ別の管理が可能な特殊業種対応の開発に携わらせていただいた。今では、アパレル関係は大和さんに、というイメージにつながっていると思う。徐々にノウハウも溜まって、今回自社テンプレート開発の話をいただいたのだと思っています。アパレル業に携わってきたメンバーを集中して、効率的に開発できたと思います。まだまだ弱い所もあり強化もしていきたいが、アパレル業向け販売管理システム「 ApaRevo(アパレボ)」を一つの柱に、人も育てていけたらと考えています。

冨田氏:弊社は今期で29期目です。最初の10年はオフコンの時代で、バブルがはじけたころに、大塚商会の「SMILE」パッケージPC版がリリースされていて、そのカスタマイズを請け負うようになりました。PC版で大体20年くらい開発をやりながら、色々な業種・パッケージを経験させていただきました。今回業種テンプレートということで、食品卸向けの販売管理「FOODMASTER(フードマスター)」を自社テンプレートとして開発し、去年の1月にリリースしました。今年の1月には2次強化を行ないました。リリース当初はあまり数字が出なかったのですが、2次強化以降は順調にご注文いただいています。もう一本、EDIの業務支援パッケージ「MEDIA(メディア)」も開発・リリースさせていただきました。これは、JCAから流通BMSに移行を見越して、2年の間に「CAB(キャブ)」で開発、事例をブラッシュアップしながら育て、去年の9月にリリースしました。予想通り、どんどんBMSへの移行が進む中で、受注好調です。私の事業部の下で、この2つを専門で担当する部ができまして、機能強化に対応している状況です。

藤井氏:なるほど、今お聞きしていると、自社製品を持つのが初めてというか、テンプレートが割と新しい取組みだったようですね。では、取り組んだ際の苦労なども聞いていきたいと思います。
《白石 雄太》

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