同技術は、データの送受信を電波の代わりに可視光で行うというもの。ハース教授は従来の無線通信の問題点として、利用できる周波数帯が限られていることや、基地局のエネルギー効率の低さ、病院や飛行機の中など利用が難しい場所があること、電波が壁を通過するという特性から通信内容を第三者に傍受される危険性をあげた。
一方LED照明を通してデータの送受信を行う「SIM OFDM」では、上記の問題を解決できるとしている。映像の中でハース教授は、会場の天井に備えられた照明を指し「これらをコミュニケーションのために利用できるのです」と熱く語った。
通信速度は現状最大10Mbpsだが、今年末には100Mbps、さらに将来的には1Gbps
を達成できる見込みだという。
またハース教授は、デスクライトを通してモバイル端末に映像を転送するデモを実施。デスクライトの明かりの下に端末を置くと、端末に映像が映し出された。さらにハース教授が端末を照らしている光を手でさえぎると、データの転送が止まり映像が中断。これをみた観客からは驚きの声があがっていた。