【地震】1~3号炉、燃料ペレット溶融と推測……原子力安全・保安院 | RBB TODAY

【地震】1~3号炉、燃料ペレット溶融と推測……原子力安全・保安院

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燃料パレットの溶融移動
  • 燃料パレットの溶融移動
  • 炉心損傷の進展
  • 水面降下に伴う燃料被覆管の酸化
  • 燃料被覆管の溶融移動
 原子力安全・保安院は、サイトに「福島第一原子力発電所1号炉、2号炉、3号炉の炉内状況について」と題する文書(資料1-1号)を公開している(18日)。それによると、1号炉、2号炉、3号炉については燃料ペレットが溶融しているものと思われるとされている。また、炉心損傷度合いは1号炉約70%、2号炉約30%、3号炉約25%となっている。

 ここではその文書の一部を紹介する。

1. はじめに

平成23年3月11日に発生した東日本大震災発生により、14時46分に原子炉が自動停止し、非常用ディーゼル発電機で炉心冷却を行っていたところ、15時41分に非常用ディーゼル発電機が停止し、それ以降原子炉の冷却機能が十分ではない状況が続いている。

2. 炉心の損傷に関連する概念整理

(1)「炉心損傷割合」

炉心内の全燃料棒(燃料被覆管)のうち、温度上昇などによって損傷した燃料棒(被覆管)の割合。

(2)「炉心損傷」

原子炉炉心の冷却が不十分な状態の継続や、炉心の異常な出力上昇により、炉心温度(燃料温度)が上昇することによって、相当量の燃料被覆管が損傷する状態。
このとき、燃料被覆管に封じ込められていた、希ガス、ヨウ素が放出される。
この場合は燃料ペレットが溶融しているわけではない。

(3)「燃料ペレットの溶融」

燃料集合体で構成される原子炉の炉心の冷却が不十分な状態が続き、あるいは炉心の異常な出力上昇により、炉心温度(燃料温度)が上昇し、燃料が溶融する状態に至ることをいう。この場合は燃料集合体及び燃料ペレットが溶融し、燃料集合体の形状は維持されない。

(4)「メルトダウン」

燃料集合体が溶融した場合、燃料集合体の形状が維持できなくなり、溶融物が重力で原子炉の炉心下部へ落ちていく状態をいう。メルトダウンの規模については少量の場合から多量の場合によって原子炉圧力容器や格納容器との反応が異なる。多量の場合は原子炉圧力容器等を貫通することもあり得る。

3. 炉心損傷割合の推定について

東京電力は、3月15日に炉心損傷割合を次のよう公表した。

1号炉 約70%
2号炉 約30%
3号炉 約25%

原子炉の炉水が低下し、燃料が露出して燃料被覆管が損傷することによって、封じ込められていた希ガス、ヨウ素が放出される。希ガス、ヨウ素から放出されるガンマ線の量を観測し、あらかじめ作成した推定曲線を用いて炉心損傷割合を推定したものである。こうした推定方法は、事故発生当初においては一定の合理性を有するものの、現時点では、目安に過ぎない。

4. 燃料ペレットの溶融の推定について

1号炉、2号炉、3号炉おいては、燃料ペレットが溶融しているものと思われる。
なお、燃料ペレットの溶融度合いについては、実際に燃料を取り出すまでは確定しないものと思われる。

【2号炉、3号炉の燃料ペレットが溶融している理由】
2号炉において、燃料ペレットが溶融しない限り放出されないTc99m(半減期約6時間、9×10の4乗Bq/立方cm)、La140(半減期約2日、1.9×10の5乗Bq/立法cm)、Ba140(半減期約13日、4.9×10の5乗Bq/立法cm)が高い濃度で検出された。また、3号炉も2号炉の濃度の数十分の一が検出された。

【1号炉の燃料ペレットが溶融している理由】
1号炉TB建屋地下階の滞留水から短半減期核種は観測されていないが、2、3号炉と同様、燃料が露出し、十分な冷却が行われなかったこと、水素爆発に至ったと思われることから、1号炉も燃料ペレットの溶融が発生していると考えられる。

5. 再臨界の懸念について

再臨界については、冷却水にホウ酸を注入していること及び溶融した制御棒に含まれていたホウ素が混入されることから、再臨界に至った懸念は極めて低いものと考えられる。
今後、再臨界を防止する観点から、適切なホウ酸注入を行っていくことが必要と考えられる。
《RBB TODAY》

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