【iEXPO2010(Vol.20)】自社改革の経験に裏打ちされたクラウドサービス | RBB TODAY
※本サイトはアフィリエイト広告を利用しています

【iEXPO2010(Vol.20)】自社改革の経験に裏打ちされたクラウドサービス

エンタープライズ ソフトウェア・サービス
クラウド関連のブース。経営課題を解決し、企業競争力を強化するクラウドサービスが目白押し
  • クラウド関連のブース。経営課題を解決し、企業競争力を強化するクラウドサービスが目白押し
  • NECは自社グループ内で経営システムの改革にのりだし、社内クラウドを構築。そのノウハウをクラウドサービスとして提供している
  • 中堅・中小企業向けSaaS型ソリューション。フロントオフィス系として紹介されていた「わくわくオフィス」
  • 中堅・中小企業向けSaaS型ソリューション。基幹業務系SaaSの「大臣シリーズ」も出展
  • 住宅関連事業者向け業務クラウドサービス「JHOP」。画面は「JHOP CAD」
  • 住宅関連事業者向け業務クラウドサービス「JHOP」。見取り図から、実際に近い間取り構成で内部の様子をバーチャル表示できる
  • 「NEHOPS」をSaaS化したホテル総合サービス。ホテルIP電話システム(写真奥)やデジタルサイネージサービス(写真手前)を連携
  • クラウド環境の運用管理に必要な機能を強化してまとめた「WebSAM DC運用パック」。クラウド環境の可視化と、運用の自動化がポイント
 「C&Cユーザーフォーラム & iEXPO2010」会場のクラウド関連ブースでは、日本電気(以下、NEC)がサポートするさまざまな企業向けクラウドサービスが紹介されていた。NECでは、主にイントラネット環境内でサービスを占有するプライベートクラウドの提供に注力している。業種別には、公共・医療・教育、金融、メディア、製造・装置、流通・サービスといった各種アプリケーションサービスが用意されている。

 もともと同社では海外を含む12万人のグループ企業を対象に改革を推進し、グローバルな大規模社内クラウドを実現してきたという経緯がある。IT関連のコストは、主にITインフラコスト、業務アプリケーションソフト、業務プロセスコストといったものがあるが、どうしてもITインフラや業務アプリケーションソフトのコストに目が行きがちだ。しかし、抜本的な改革をするには、業務プロセスにも目を向けなければ意味がない。そこで同社では、まず経理/販売/購買の業務プロセスやルールを標準化し、統合することで全社的な集中管理体制を構築した。

 こうした改革の経験を元に商品化したのが「クラウド指向経理サービス」だ。このサービスでは、SAPのグローバルな経理システム環境をNECのクラウド上で提供するもので、業務プロセス改革と標準システム構築を推進することによって、経営のスピードアップや、グループ連結決算の早期化や、内部統制の強化、IFRS対応(国際会計基準)への基礎作りに貢献できるという。

 大企業向けのクラウドサービスばかりでなく、中堅・中小企業に適したSaaS型ソリューションも数多く紹介されていた。同社が提供するサービスには、フロントオフィス用途から、共通ツール、基幹業務・周辺業務、コンサルティングサービス、ネットワークセキュリティ、シンクライアント、SaaS基盤まで、約50種類のサービスメニューがある。

 その一例となるフロントオフィスソリューションでは、クラウドで使うグループウェア「わくわくオフィス」を展示。一方、基幹業務ソリューションでは、中堅・中小企業に実績があるERPパッケージのSaaS対応版「EXPLANNER for SaaS」「GRANDIT-ASP.SaaS」のほか、お馴染みの「奉行iシリーズ」「大臣iシリーズ」のSaaS対応版などもあった。

 いわゆる「業界クラウド」と呼ばれるサービスの事例もいくつか紹介されていた。これは特定ベンダーがサービスを提供するだけでなく、業界の中で幅広くクラウドを活用できるという特徴をもつ。たとえば住宅関連事業者向け業務クラウドサービス「JHOP」では、住宅業に関わるCADベンダーや業務システムベンダーが商品・サービスを提供し、住宅関連事業者(一般工務店や部材工場など)が、そのオンデマンド型サービスを利用できるというモデルだ。展示では、受注支援のプロセスとして「JHOP CAD」や「バーチャル展示場」といったサービスのデモが行われていた。

 またホテル基幹業務パッケージ「NEHOPS」をSaaS化したホテル総合サービスも目を引いた。宿泊・宴会・売上分析・会計などの業務を容易にクラウドサービスへ移行できるもので、ホテルごとに個別導入していたシステムを統一し、グループ共通の環境を実現。このサービスがユニークな点は、単なるアプリケーションのSaaS提供にとどまらない点だろう。実際のデモ展示ではホテルIP電話システム(UNIVERGE)や、電子看板を使ったデジタルサイネージサービス(PanelDirector)を連携させた例を紹介していた。

 このほかにクラウドサービスを利用する側の視点だけでなく、管理者側の実運用を助けるソリューションもあった。従来の統合運用管理ソフトウェア「WebSAM Ver.8」から、データセンターのクラウド環境で運用管理に必要な機能をチョイスし、強化してまとめた「WebSAM DC運用パック」がそれだ。ダイナミックに構成が変化するクラウド環境を可視化し、運用を自動化することで、コストの最適化が図れるという。出展ブースでは、論理・物理構成の自動マッピングの様子など、WebSAM DC運用パックの特徴となる機能について、いくつかデモが行われていた。
《RBB TODAY》
【注目の記事】[PR]

関連ニュース

特集

page top