10日~12日まで幕張メッセにて開催されている「クラウドコンピューティングEXPO」。同イベントにて富士通は、同社の様々なクラウド製品をそろえた大規模なブース展示を行っている。今回の展示会では、クラウド技術を用いて「ビジネスのできなかったをできるに変える」をテーマに掲げている。 例えば農業の分野では、センサーやネットワーク技術を組み合わせることで、農業の生産計画から作付け、作業管理などを支援する情報サービスをデータセンターを通してSaaS型で提供するソリューションがある。ベテラン農家のノウハウをナレッジベース化し提供することで、経験の少ない農家でも適切な農作業を行えるようにする仕組みづくりもその一つ。そのほかにも、ネットワークによる病院間での電子カルテ共有化や、医療事務システムなど、クラウドを用いた効率化によって、社会インフラ分野における企業的経営手法の確立を目指しているという。 同社はクラウドサービスとして、Webアプリケーションをネットワーク経由で提供するSaaSから、ICTインフラを仮想的に提供するIaaSまで幅広いクラウドサービスを提供しているが、一番の強みは顧客の様々なニーズに合わせ、クライアントの既存システムとクラウドサービスを組み合わせて提供できる(ハイブリッドクラウド)技術力を持っている点だと強調する。 展示内容は大きく分けて、SaaS型のサービスやアプリケーションなどを集めた「必要な時にクラウドを利用するサービスコーナー」、ICTインフラをネットワーク経由でオンデマンドで利用できる「オンデマンド仮想システムサービス」をはじめとする製品を展示した「自社内でクラウド環境を支援するプライベートクラウドコーナー」、遠隔操作によるデータ消去のソリューションや、手のひら認証技術などを展示した「クラウドを安心して利用するためのコーナー」の3コーナーに分かれる。 目玉とする展示としては、10月より商用サービスが開始された「オンデマンド仮想システムサービス」や、10月に行われた「ITPro EXPO」にて優秀賞を受賞したSaaS型業務アプリケーションソフト「GLOVIA smart 会計 きらら」などがある。
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