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出版上位10社中7社が2期連続減収!……帝国データバンク調査

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 帝国データバンクは1日、「出版業界 2009年度決算調査」を発表した。出版社、出版取次業者、書店経営業者1112社を抽出、分析した。

■2期連続増収は上位10社で宝島社のみ

 それによると、2007年度決算から2009年度決算を調査すると、売上規模が1000億円を超える集英社、講談社、小学館を含む249社が2期連続減収となった。なかでも、2009年度決算の売上上位10社中7社が2期連続減収。一方で、2期連続増収となったのは売上上位10社の中では宝島社1社のみだった。

 ただし、赤字が続いている出版社は少ないという。2008年度、2009年度と2期連続で最終赤字を計上したのは70社(構成比11.3%)で、400社が2期連続最終黒字となっている。2009年度決算だけを見ても、最終赤字を計上したのが149社であるのに対し、最終黒字を計上したのが471社で3倍以上。帝国データバンクでは、不採算部門からの撤退やリストラ、社有不動産の売却などで赤字を回避する出版社が多いことの裏づけとしている。しかし、大手出版社では講談社、小学館、光文社は2期連続減収に加え2期連続で最終赤字を計上、文藝春秋は2009年度決算で赤字に転落した。

■大手取次も2期連続減収

 出版取次業者では2大出版取次業者である日本出版販売とトーハンが2009年度決算では減収となり、2社ともに2期連続減収。売上規模の大きい業者での減収傾向が目立つ。とはいえ、市場規模の8割以上を占めているとされる日本出版販売、トーハン、大阪屋の3社の売り上げは減収傾向といえどもその他の取次業者と比較すると圧倒的。大手2社はともに10億円以上の最終利益を計上し2期連続で最終黒字。準大手のなかでは、大阪屋、太洋社が黒字転換を果たしたものの、栗田出版販売が赤字に転落した。

■出版不況でも利益確保の書店

 書店経営業者では売上上位10社中5社が2期連続増収となった。また、売上上位30社を見ても14社(構成比46.7%)が2期連続増収となっている。一方で、売上31位以下では2期連続増収になったのは16.0%にしか過ぎない。また、書店経営業者で唯一年売上高が1000億円を超える業界最大手の紀伊國屋書店と3位の有隣堂は2009年度決算が減収、2位の丸善は2期連続の減収となるなど大規模書店チェーンも伸び悩んだ。損益状況としては、売上上位10社中7社が2期連続最終黒字を計上した。売上上位30位で見ても、20社(構成比66.7%)が2期連続で最終黒字を計上している。大手書店のなかで、2期連続で最終赤字となったのは丸善のみ。帝国データバンクでは、出版不況と言われ続けているなかでも、中堅以上の書店経営業者は利益を確保することができているとしている。
《RBB TODAY》
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