日本ヒューレット・パッカードは8日、アプリケーションをインターネット上のサービスとして利用できるクラウド・コンピューティングに最適化した専用端末の新製品「HPt5740wiInternetAppliance」を発表した。 「t5740wi」は、業界初のクラウド・コンピューティング専用クライアント端末「t5730wi」の後継となる製品。搭載プロセッサーにインテルAtomN280(1.66GHz)を採用するとともに、同社のシンクライアント「t5740」では搭載されているCitrixICA、VMWareViewClient、RGS(RemoteGraphicsSoftware)などの画面転送プロトコルを取り除き、SunJava6.14、AdobeFlash10、.NETFramework2.0などインターネット上のアプリケーションを利用するために必要なコンポーネントを追加した。また、無許可のデータ書き換えを防止するEWS(EnhancedWriteFilter)、ファイル単位で書き換えの可否を設定できるFBWF(File-BasedWriteFilter)などのセキュリティ機能を備える。空きメモリースロットとSSDスロットにそれぞれメモリとストレージを追加可能。 あわせて日本HPは同日、データ記録装置を搭載せず、安全なモバイルコンピューティングを可能としたノート型シンクライアントの新製品「HP4320tMobileThinClient」も発表した。「4320t」は、13.3インチワイド液晶(1,366×768)ディスプレイを搭載するノート型のシンクライアント。2kg以下(約1.93kg)の軽量な筐体にフルサイズの防滴キーボードとIEEE802.11a/b/g/n対応の無線LAN機能を搭載した。CitrixXenApp11、VMwareView4.0など最新モジュールをプリインストールし、クライアント仮想化ソリューションの端末に適した製品とのこと。EWSやFBWFなど、無許可のデータ書き換えを防止するデスクトップ型シンクライアントと同等のセキュリティ機能も備える。またUSBメモリに設定情報やバックアップイメージを記録し、各端末に配布できる「HPThinStateTools」、すべてのHPシンクライアントのアクセス権限をリモート管理できる「HPDeviceManager」などの管理ツールを搭載する。税込販売価格はHPt5740wiInternetApplianceが48,300円、HP4320tMobileThinClientが79,800円。