加速する日系企業のインド進出!現地ビジネスを支える影のサポート(前編) | RBB TODAY

加速する日系企業のインド進出!現地ビジネスを支える影のサポート(前編)

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NTT Communications Forum 2009
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「道路工事は中断しない。1年待て。そうすれば道路工事は終わる」

 インド、チェンナイからバンガロールに向かう道路では、片側1車線から3車線への拡幅工事が行われている。その脇で、切断された通信ケーブルがあらわになっている。これで固定回線もインターネットも使えなくなった。無線によるバックアップもない。契約している客の工場で仕事にならない。当局の一点張りの返事に、NTTコミュニケーションズ・インディアの社長・宮之本伸氏は空を仰いだという。

 インドでは道路工事の際、どこに何が埋設されているかについて関心が払われない。灼熱の太陽のもとで工事現場にいると、たまに突然ストライキが起こり作業が中断する。IT先進国の仲間入りをしたかに思えるインドを想像する人たちは、現場とのギャップに驚かされるだろう。NTTコミュニケーションズ、AT&Tのようなグローバルプレーヤーには客の期待も高い。赴任して4年、その高い期待とインドでの現実との格差を埋めるのが自分の責務と覚悟していると、宮之本氏は話す。

 冒頭の当局の対応に対して最終的にとった対策が「待ち伏せ作戦」だった。道路工事現場事務所にいって1週間分の工事予定表を入手し、ケーブルが切断される可能性が高い場所で待機。切られたら1分でも早くつなぐという、地味な作業を繰り返していった。

 日本貿易振興機構(JETRO)はラジャスタン州政府に働きかけ、日系企業専用工業団地としてニムラナ工業団地が提供された。すにで、17社が進出を決めているが2年以内には46社が進出するという話もあり、インドへの進出はまだまだ加速しそうだ。NTTコミュニケーションズも顧客サービス向上のために今年5月にニムラナ支店を開設したという。同社は2004年に日系キャリアとしてはじめてインドでのIP-VPNサービスの提供を開始し、2005年9月に現地法人としてNTTコミュニケーションズ・インディアをニューデリーに設立、同時にムンバイ支店も開設している。2006年にはバンガロール支店、2008年にはチェンナイ支店開設し急成長著しいインドでの提供能力および現地サポート力を強化している。国際IP-VPNのPOPもニューデリー、ムンバイ、バンガロールの3か所展開。また、ニューデリー、ムンバイ、バンガロール、チェンナイ、ニムラナの5拠点でのサポート体制でインド国内複数拠点の面的ニーズに対応している。

 現地では様々な想定外の問題が持ち上がる。「インド進出で蓄積したノウハウによって現地顧客のサポートを行っていくことが他社との差異化につながる」と宮之本氏は強調する。

 29日から都内のホテルで開催されている「NTT Communications Forum 2009」では、様々なセミナーが開催されているが、宮之本氏の30分の講演は満席で立ち見がでるほどだった。参加者は日系企業がインドに進出した際に直面する問題と同社がどのようにサポートを提供しているかという氏の講演に、熱心に聞き入っていた。

「先進国では事業者間格差がつきにくいのでインドのような発展途上国におけるネットワーク構築、保守の差がトータルとしてのお客様の高い評価につながっていると認識している」。事例を紹介する宮之本氏の言葉には説得力がある。

 インドの国土は日本の約9倍で携帯電話の料金も格段に安い。加入者も増加傾向だが、その中身は日本と大きく異なっている。後半では、インドの固定回線・携帯回線事情とNTTコミュニケーションズの対応について紹介する。
《RBB TODAY》

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