日産自動車はITS(高度道路交通システム)について、レーンキープ、車車間通信による衝突回避技術などを独自に研究しているが、その一環として1日に発表した「エポロ」をCEATECで見ることができる。 日産自動車は、昨年のCEATECでミツバチの行動を研究した衝突しないロボットというものを発表していたが、今年は「イワシ」の群れの行動を研究し、ロボットを集団で安全に自走させるシステムを開発した。この技術を搭載したロボットを「エポロ(eporo)」という。 制御の基本となる行動パターンは、ある個体が他と近づきすぎると方向を変える。一定の距離なら並走する。離れすぎると合流しようとする。という3つの原理で動くようになっている。これを各ロボットがお互いに通信しあいながら、コースを進んでいく。エポロの首にある光にリングは、そのときの状態がこの3つのうちのどれに当てはまるかによって色が変わるようになっている。また、頭は進行する方向を向くようになっている。 また、それぞれのエポロには「個性」もプログラムされており、同じ条件ならどれもまったく同じ動きをするわけではない。あまりコースを変えないエポロもいれば、左右にコースを振るエポロもいる。それでも、全体としては一定のまとまり感を持ちながら動いていく。そのためか、動きは実にスムースで、群れの生き物が動くようなイメージが確かに再現されている。