お家ユニファイドコミュニケーション——onefoneとホームUは無線LANからフェムトセルを目指す | RBB TODAY

お家ユニファイドコミュニケーション——onefoneとホームUは無線LANからフェムトセルを目指す

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ホームUに対応する「onefone」。見た目は「N906i」とほとんど同じだ
  • ホームUに対応する「onefone」。見た目は「N906i」とほとんど同じだ
  • 「ホームU」のイメージ図
  • 「ホームU対応ホームアンテナ」のマーク
  • ホームUに対応するバッファローの「WHR-HP-G」
  • 「ホームUスピードチェッカー」の測定結果。この環境では5台まで利用できる
  • プロファイルは20個まで保存できる。左上のアイコンは、ホームUまたはFOMAのどちらに接続しているかを表す。写真では両方に接続し、ホームUが優先という状態だ
  • セキュリティ方式の選択。WEP、WPA2、WPA2-PSK、IEEE 802.1xに対応する
  • 決算発表で明らかにした「ホームエリア」構想。無線LANのアクセスポイントをフェムトセルに置き換える構想もある
 ドコモは27日、家庭のブロードバンド回線と携帯電話を接続しIP電話やiモードが利用できるサービス「ホームU」を6月から開始すると発表した。利用料金は月額1,029円で、端末はFOMAと無線LANに対応する「N906iL onefone」(onefone)、回線はNTT東西が提供するフレッツ・ADSLまたはBフレッツ、機器はホームU対応ルータが必要だ。そのほか、パケット定額プランの「パケ・ホーダイ」または「パケ・ホーダイフル」への加入が条件となる。

 ドコモはこれまでに、法人向けにIPセントレックスサービスを提供し、その一部として「N900iL」や「N902iL」などのFOMAと無線LANのデュアル端末を販売してきた。ホームUは、法人向けIPセントレックスサービスを個人でも利用できるようにしたものだ。

 ホームUでは、携帯電話に「050」のIP電話用の番号を割り当てる。通話料金はFOMAの3割引で、たとえば「タイプM」の場合は通常は30秒14.7円だが、ホームUでは9.975円となる。さらに、ホームU同士の通話料金は終日無料だ。

 エリア内では、ホームUとFOMAの同時待ち受けが可能で、発信もホームUかFOMAかどちらを優先するか選択できる。端末がエリア内に入ると自動的にホームUに接続をするが、通話中にホームUからFOMA網またはその逆へのハンドオーバーはできない。

 利用できるサービスは、通話のほか、iモードやメール、フルブラウザ、iチャネル、iアプリの通信など多岐にわたる。なお、テレビ電話、SMS、着もじ、プッシュトーク、iエリアなど一部のサービスはホームU経由では利用できない。

●ルータとドコモのネットワークはPPPoEで接続

 ホームUでは、携帯電話とドコモのネットワークをフレッツ網などを経由して接続。この間はVPNに似た技術を使いトンネリングをすることで安全性を高めている。自宅のブロードバンドルータとドコモのネットワークの接続には、PPPoEを採用する。ホームU専用のISP(ドコモのネットワーク)にPPPoEで接続すると考えるとわかりやすいだろう。

 PPPoEでドコモのネットワークに接続するため、セッション数が問題になってくる。個人向けのフレッツ接続サービスでは、PPPoEのセッションは2つまでしか接続できない。通常はISPとフレッツ・スクウェアへの接続で2つのセッションを使用しているため、場合によってはフレッツのオプションでセッション数を増やす必要があるだろう。さらに、ルータの仕様によりセッションが2つまでの場合があるので注意が必要だ。

 このように、PPPoEによりドコモのネットワークに直接接続しパブリックなインターネット網にパケットを通さないことで、セキュリティや帯域の安定した確保ができるようになっている。

●ルータは推奨市販品を利用

 ホームUに必要な無線LANアクセスポイント付きのブロードバンドルータは、専用のものではなく、市販の製品が利用できる。ニンテンドーDSやPSP対応マークが付いているブロードバンドルータがあるが、それと同じように「ホームU対応ホームアンテナ」のマークが付けられる。ホームUに対応するブロードバンドルータは今のところ、16モデル。バッファロー、コレガ、NECアクセステクニカ、NTT東日本、NTT西日本、プラネックスコミュニケーションズの一部モデルだ。

 いずれも無線LANによるQoSに対応しており、多くはWi-Fiアライアンスの規格「WMM」に準ずる。iモードやフルブラウザ、メールの場合はベストエフォートでも問題はないが、IP電話は優先してパケットを通す必要があるため必須というわけだ。

 1台のアクセスポイントに接続できる携帯電話は最大6台。これは回線の実効速度により左右される。ドコモでは、最大何台まで接続できるか確認できるWebサイト「ホームUスピードチェッカー」を用意している。

●onefoneは法人向けでも利用できる機能を搭載

 onefoneは、Music&Videoチャネル、2in1、GPS、おサイフケータイ、GSMにも対応した国際ローミング「WORLD WING」、最大3.6Mbpsの「FOMAハイスピード」(HSDPA)など「N905i」をベースしたモデル。無線LANはIEEE 802.11a/b/gに対応し、最大54Mbpsの通信が可能だ。法人向けのIPセントレックスサービス「PASSAGE DUPLE」「ビジネスmoperaIPセントレックス」にも対応し、データ通信はIEEE 802.11gを音声はIEEE 802.11aといった併用が可能になった。

 対応する暗号化プロトコルはWEP、WPA2、WPA2-PSKと非常に充実している。さらに認証プロトコルの「IEEE 802.1x」も使えるため法人向けでも十分に活用できる。

 無線LAN機器の自動設定機能としてはバッファローの「AOSS」やNECアクセステクニカの「らくらく無線スタート」があるが、onefoneではWi-Fiアライアンスが提唱する「WPS」に対応する。これにより、WPSに対応する無線LANアクセスポイントに接続する場合は、暗号キーやSSIDの入力などが省ける。ほかには、「ホームU設定ソフト」を用意しPCからの設定も可能だ。

 この無線LAN接続の設定は、20個まで保存できる。自宅のアクセスポイントはもとより、ドコモでは保証はしていないものの、ホットスポットやBBモバイルポイント、Mzone、livedoor Wirelessなどの無線LAN接続サービスにも接続できる。その場合、IP電話は利用できず、フルブラウザなどの利用に限られる。

 ちなみにホームUに契約をしなくても、onefoneを無線LANのアクセスポイントに接続するとフルブラウザでPC向けのWebサイトが楽しめる。端末の価格は、N906iと比較すると数千円高くなる程度とのことなので、自宅内でちょっとWebで確認したいというときに利用できる方法だ。

●将来的には携帯電話番号に一本化か?

 このホームUは、4月25日の決算発表で明らかにした「ホームエリア」構想の1つだ。ホームエリア構想では、将来的には無線LANのアクセスポイントをフェムトセルに置き換えるとしている。また5月26日には、企業向けに提供しているホームUと同様のサービス「ビジネスmoperaIPセントレックス」にて、無線LAN経由でも携帯電話の番号(090/080)で発着信ができるオプション「IPセントレックスワンナンバー」を発表した。

 現状のホームUは、電話をかける側も受ける側も、FOMA(090/080)かIP電話(050)かということを気にする必要がある。しかし、先にあげたフェムトセルやIPセントレックスワンナンバーの動向を見ると、ホームUでも携帯電話の番号に一本化できる可能性があるだろう。
《安達崇徳》

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