ライコスジャパンはマスからターゲティング指向へ——Daum CEOに聞く | RBB TODAY

ライコスジャパンはマスからターゲティング指向へ——Daum CEOに聞く

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Daum Comunications CEO、ソク・ジョンフン氏
  • Daum Comunications CEO、ソク・ジョンフン氏
  • グローバル戦略のポイントは、じつはいかにローカルマーケットを活かせるかだという。逆説的だが、説得力はある
  • 現在のライコスクリップのトップページ:動画、イメージなどのリッチコンテンツブログ
  • ライコスMixのトップページ:ライコスのマルチプラットフォームの動画共有サイト
 ライコスといえば、浜崎あゆみのCMを思い出す人もいるかもしれないが、現在のライコスジャパンは当時のライコスジャパンとはまったくの別会社だ。この当時のライコスは2002年に楽天の100%子会社化され、2003年、同じ楽天の子会社であるInfoseekとブランド統合された後、存続会社を楽天として吸収合併されている。現在のライコスジャパンは米国のLYCOSと同様に、韓国のDaum Communicationsが親会社となっていて、ライコスクリップといった動画コミュニティサイトなどを運営している。

 今回、RBB TODAYでは、DaumのCEO、ソク・ジョンフン氏に話を聞く機会を得た。そこで、Daumの考えるグローバル戦略とその中でのライコスジャパンでの展開などを語ってもらった。

 まず、Daumという会社だが、韓国ではNaverに継ぐ第2位のポータルサイトを運営している会社だ。設立は1995年で97年に無料のウェブメールサービス、Hanmailを開始している。99年にはオンラインコミュニティである「Daum Cafe」をオープンし、韓国で「Cafe」といったらこのDaum Cafeを指すほどの巨大ポータルサイトになった。同年、DaumはKOSDAQに上場している。2004年には米国LYCOSを買収し、2007年にライコスジャパンを設立し動画コミュニティやブログなどコンシューマ向けコミュニティポータルを軸に事業を展開している。Daumの時価総額は1100億円規模という。ウェブメールとポータルサイトで成功したDaumだが、検索分野での立ち遅れからNaverにシェア1位を奪われてしまったが、現在は検索にも力をいれ、とくに韓国ではUCC(User Creative Contents)と呼ばれるCGMコンテンツの効率のよい検索エンジン、動画検索などで巻き返しを図っているという。

 この動画については、IPTVなどIPをベースとしたコンバージェンス事業も積極的に展開するという。韓国ではMedia Roomと読んでいるマイクロソフトとのTVソリューションをジョイントベンチャーを使って展開する予定だ。

 これらを踏まえてグローバル戦略と日本市場での戦略などについては、次のように語ってくれた。まず、米国LYCOSを買収したが、これも韓国での成功がそのまま通用するとは思っていない。日本でも同様だと思うとして、ローカルマーケットの理解と整合性を重要視する方針を説明した。そして、そのためのリソースがまだ不足しているとの冷静な自己分析もしている。情報やリソースを収集しつつ、各国での進出のポイントとなるのは、Daumの得意分野やノウハウをその市場でうまく差別化することだという。たとえば、ゲーム会社がゲームポータルを作ろうとしたとき、動画の会社がポータルに進出しようとしたときDaumのノウハウが生かせるだろうとした。

 そして、マス領域では、Yahoo! JAPANやGoogleに対抗するのは難しいと考えており、ターゲティングやパーソナライズ戦略が成功のポイントではないかとの認識を示した。日本であればライコスクリップなどの動画コンテンツや今後IPTVなどのリッチコンテンツとカスタマイズされたターゲティング広告などを組み合わせたサービスを展開していきたいと語った。

 モバイル関連ビジネスについては、検討しているとしながらも明確な回答は避けた。日本の携帯ビジネスは独特な市場であり、現在まさに動きの激しい業界でもあるので、慎重に情報を集めている段階のようだった。
《中尾真二》

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