【総務省】FTTHシフトの中ソフトバンクはDSL事業を堅持、2007年度1Q通信事業の競争状況 | RBB TODAY
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【総務省】FTTHシフトの中ソフトバンクはDSL事業を堅持、2007年度1Q通信事業の競争状況

ブロードバンド その他
IP電話の利用番号数の事業者別シェアの推移(全体)
  • IP電話の利用番号数の事業者別シェアの推移(全体)
  • 携帯電話・PHS契約数の事業者別シェアの推移
  • DSL契約者数の事業者別シェアの推移(東日本、西日本)
  • FTTH契約数の事業者別シェアの推移(全体)
 総務省は1日、電気通信事業分野の競争評価の一環として、2007年度第1四半期(6月末)の固定通信(加入電話・IP電話)、移動体通信(携帯電話・PHS)、インターネット接続(DSL・FTTH)における各企業のシェアデータを公表した。

 加入電話(NTT加入電話、直収電話、0ABJ-IP電話、CATV電話の合計)の契約総数は5,922万で、NTT東西が88.8%(前期比0.8%減)と減少傾向が続いている。内訳については、0ABJ-IP電話が500万(前期比18.8%増)となり、直収電話を上回った。またIP電話(0ABJ-IP電話および050-IP電話)全体の利用番号数では、ソフトバンクBBの31.3%(前期比1.9%減)に次いで、NTT東西が24.6%(前期比2.6%増)となり、NTTコミュニケーションズ(21.6%(前期比1.0%減))を上回った。0ABJ番号利用数に占めるNTT東西のシェアは75.3%(前期比1.4%減)となっている。

 移動体通信(携帯電話・PHS)の契約数では、NTTドコモグループが51.6%(前期比0.6%減)と微量ではあるが引き続き減少傾向に歯止めが掛からず、auグループが27.9%(前期比0.2%増)、ソフトバンクモバイルが15.9%(前期比0.3%増)、PHS(NTTドコモグループを除く)他が4.6%(前期比0.1%増)と他は軒並み増加した。

 ブロードバンドインターネット接続全体(DSL、FTTH、CATVインターネットの合計)の契約数は2715万で前期比2.7%増。NTT東西のシェアは44.1%(前期比1.0%増)で増加傾向が見られる一方で、ソフトバンクグループのシェアは19.2%(前期比0.7%減)、イー・アクセスのシェアは7.0%(前期比0.3%減)となった。

 ただし、DSLの契約数(全国)では、NTT東西は37.7%(前期比0.3%減)、ソフトバンクBBは37.2%(前期比0.4%増)となり、全体傾向とは真逆の増減が見られた。要因については報告されていないが、ここ最近、地域プロバイダとの提携などを積極的にソフトバンクが進めている傾向があるので、地方ユーザの新規加入やNTTからの移行などが影響していると思われる。とくに関西圏において、2006年度第4四半期(3月末)よりソフトバンクのシェアがNTT西日本を上回り、40%を占めているなど、地方の開拓がDSLシェアアップにつながっているようだ。

 シェアの占有率は相対的なものであり、DSL全体の市場が縮小にある中、NTTはFTTHへ積極的にシフトさせているが、少なくともソフトバンクはDSLの契約数を落としていないことはいえそうだ。光ファイバーがまだ整備されていない地方などが存在する現状では、社会インフラとして重要なプレイヤーといえるだろう。

 FTTH(光ファイバ)の契約数では、NTT東西が70.2%(前期比1.2%増)、電力系事業者が10.1%(前期比0.1%増)、KDDIが6.5%(前期比0.1%減)となり、NTT東西のシェアの増加傾向が続いている。なお、戸建ておよびビジネス向けではNTT東西が77.9%(前期比0.2%減)、集合住宅向けではNTT東西が59.8%(前期比2.9%増)となった。
《冨岡晶》
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