ソフォスは3日、2007年8月のWebベース、およびメールベースのコンピューターウイルスの報告数をまとめた「Webウイルストップ10」と「メールウイルストップ10」を発表した。 発表によると、8月にメール添付で送信されたウイルスの数は1,000通に1件と2007年1〜6月の322通に1件から劇的に減少している一方、無料サービスの宣伝やヌード写真、音楽PVなどを騙ったスパムの被害は深刻化している。8月中旬には、不正な株価操作で利益を得ることを目的とした、特定の企業についての偽情報が短期間で大量に配信された。 8月に検知された感染Webページは1日平均約5,000件と6月の1日平均6,000件から若干増加の勢いが減少している。 2007年8月のWebウイルストップ10は以下の通り。1. Mal/Iframe 47.8%2. Mal/ObfJS 17.7%3. Troj/Decdec 14.0%4. Troj/Fujif 4.3%5. Mal/EncPk 2.5%6. Troj/Psyme 2.2%7. Mal/Packer 1.1%8. Troj/Pintadd 1.0%9. VBS/Redlof 0.7%10. Mal/Behav 0.5%その他 8.2% 8月も引き続きMal/IframeとMal/ObfJSがトップ2を占めたほか、3位のTroj/Decdecは7月の3.5%から14.0%へと大幅にポイントを上げている。同社では、Webとメールの連携によるウイルス感染が深刻化しているため、セキュリティ対策の導入や疑わしいメールやWebサイトにアクセスしないよう呼びかけている。 2007年8月のマルウェアに感染したWebサイトをホスティングしている国別のランキングは以下の通り。1. 中国(香港を含む) 44.8%2. アメリカ 20.8%3. ロシア 11.3%4. ウクライナ 7.7%5. ポーランド 2.4%6. ドイツ 1.6%7. オランダ 1.1%8. イタリア 0.9%9= カナダ 0.8%9= イギリス 0.8%その他 7.8% トップ3は7月と同じく中国、アメリカ、ロシアとなっているが、全体に占める3か国の割合は7月から10%ほど減少した76.6%となった。また、ウクライナは7月の倍以上の比率となっているほか、オランダ、イタリア、カナダは再びトップ10にランクインしている。 2007年8月のメールウイルストップ10は以下の通り。1. W32/Netsky 30.5%2. W32/Zafi 20.0%3. W32/Mytob 15.0%4. Troj/Pushdo 10.8%5. Troj/Dloadr 4.8%6. W32/MyDoom 4.4%7. Mal/Dropper 2.3%8. W32/Bagle 2.1%9. W32/Sality 1.8%10. W32/Traxg 1.2%その他 7.1% 4位のPushdoトロイの木馬は、3月に始めて検知されたマルウェアだが、8月に1日平均4件のPushdo亜種が作成されたため初のトップ10入りとなった。また、偽ウイルス情報やチェーンレターも配信されていて、SNSユーザーを狙った「Bum_tnoo7と呼ばれるフレンドリクエストに応じると個人情報が盗まれる」といった内容のものが見られた。