「差別のない個別社会へ」 -沖電気工業のNGN戦略 | RBB TODAY
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「差別のない個別社会へ」 -沖電気工業のNGN戦略

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沖電気工業 情報通信事業グループAOO(アシスタント オペレーティング オフィサー)兼IP電話普及推進センタセンタ長 千村保文氏
  • 沖電気工業 情報通信事業グループAOO(アシスタント オペレーティング オフィサー)兼IP電話普及推進センタセンタ長 千村保文氏
  • NGNがもたらす新時代のホームネットワーク。OKIはACCESSと提携することで、今後のホームネットワークをも視野にいれたビジネスを展開する
  • キャリアから個人ユーザーまでがNGNとサービスによって結びつけられる、新しい時代のネットワーク時代が訪れようとしている
  • 沖電気の目指す差別のない個別化を具現化するためのユビキタスネットワーク。ユビキタス的なサービスこそが個々人へのサービスを充実させるとしている
 沖電気工業は10日、同社が製造販売する通信・ネットワーク製品を集め「OKI総合通信融合ソリューションフェア2006」を開催、既存製品だけでなく最新の技術やソリューション事業などの展示を行った。同ソリューションフェアにて行われた特別講演において、情報通信事業グループの千村保文氏により今後のNGNの戦略とユビキタスサービスに関わる同社製品や技術についての説明がなされた。

 IP電話での豊富な経験をもとに、同社は国際標準に準拠したキャリア向けの製品を市場に投入、NGNをベースとした次世代ネットワークにおいてもコンバージョンをキーワードに、音声、データ通信、ビデオといったネットワークコンテンツを統合した多彩なキャリアサービスの展開を「Center Stage NX」シリーズや、スイッチ群によって行うとしている。

 またNGNによって統合が進むとされている固定ネットワークサービスとモバイルサービスに対しても、モバイルWiMAXシステムへ注力することによって対応。社内にモバイルWiMAX対応のためのチームをあらたに作り上げ、さらにモバイル分野においてHUAWEI社とコラボレーションすることで、製造コストを削減し、世界的な価格競争力を手に入れ、今後のさらなるモバイル環境への展開を行う。

 NGN時代のネットワークにおいては、「企業だけでなくパーソナル分野でのネットワーク化も進む」として、インターネットと家庭内ネットワークを接続するためのホームサーバなどの開発にも着手している。この開発のため、同社ではモバイル用Webブラウザ開発などで実績のあるACCESS社と提携、「OKI ACCESS テクノロジーズ社」を設立した。また、DLNA(Digital Living Network Alliance)に対応したBB Media Router(BBMR)プラットフォームの開発においては、電力通信や同軸ケーブルといった多彩なインターフェイスに対応することが予定されており、家庭内のホームネットワークとキャリアネットワークとのシームレスな融合を果たそうとしている。

 NGNがもたらす新しいネットワーク時代では、モバイルや固定ネットワークといった垣根がなくなり、さらにはあらゆるサービスがネットワーク上で統合される。そのため、これまではニッチと見なされていたサービスも、サービス間の情報統合により、新たなビジネスチャンスが生み出されることが期待される。同社ではこれらサービスの拡大による新たなサービスの展開を「差別のない個別社会」とすることで、ビジネスチャンスと捉え、こうしたサービスが結びつくことにより、「言葉だけが先行している『ユビキタス』社会が到来するものである」としている。
《黒澤利男》
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