日本通信、MVNOによる3GとPHSの定額データ通信サービスを発表 | RBB TODAY

日本通信、MVNOによる3GとPHSの定額データ通信サービスを発表

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日本通信 常務取締役CFO 福田尚久氏
  • 日本通信 常務取締役CFO 福田尚久氏
  • 同 田島淳氏
  • サービスのイメージ
  • 接続ツール
  • データMVNOに必要な条件
 日本通信は31日、3G携帯網とPHS網にそれぞれ接続可能なデータ通信カードを組み合わせ、両者間のシームレスな通信を実現する「Doccica」シリーズの商品化を決定、発表した。

 Doccicaは、データ通信カード(3G用、PHS用の計2枚)、データ通信料、インターネット接続料、接続ツールなどをまとめたパッケージ商品で、PCにソフトウェアをインストールし、データ通信カードをセットすることで、状況に応じて3G網とPHS網を使い分けながらデータ通信が可能になるというもの。現時点での想定では、3G携帯網事業者3社(NTTドコモ、au、ソフトバンク)それぞれに対応する3種のパッケージを用意する予定で、6か月間使い放題の通信量を含み、15〜20万円で提供されることが想定されている。

 MVNO(Mobile Virtual Network Operator:仮想移動体通信事業者)は、無線ネットワーク設備を保有するいわゆるキャリア(MNO:Mobile Network Operator)の設備を利用してエンドユーザーにサービスを提供する事業者。日本通信は、データ通信に関して3G網事業者3社に対してMVNO契約の締結交渉を進めている。今回発表されたDoccicaは、MVNO契約が締結して3G網との相互接続が実現したら、1か月以内に発売可能、という想定であり、現時点では発売の具体的なスケジュールは確定していない。また、示された価格も、日本通信が3G事業者との接続料金を推定して算出した額であるという。

 MVNO契約に関しては、電気通信事業法第32条および34条によって、接続要求には原則として応じる義務があることや、接続約款をあらかじめ定めて公開する義務があることが規定されているが、現時点では音声通話に関する約款はあるものの、データ通信に関する接続約款を定めている3G事業者はない状況だ。この状況について、同社の常務取締役CFOの福田尚久氏は、「『コストに適正な利益を乗せた額を接続料とする』と規定されており、接続料を公表することでデータ通信のコストが明確になるのを嫌がっているのではないか」との推測を示しつつも、データMVNOが現状でPHSに限定され、3G携帯網で実現しない現状に対して強い不満を表明した。3G網事業者との交渉がまとまらない段階での製品化発表に関しても、「最悪の事態(紛争処理委員会への申し立て)なども想定している」とした。この発表には、日本通信側の準備はすべて完了しており、サービス開始を阻害しているのは3G網事業者側の事情によるものだ、とアピールする意図があると思われる。

 DoccicaはPCを想定したデータ通信サービス。名称はかつてNTT DoCoMoが提供していたドッチーモとよく似ているが、データ通信サービスである点、PHSと携帯網で別個に契約するのではなく、1契約で両方の回線を利用できる点などが異なる。データカードの消費電力は、3GはPHSの4〜5倍の電力を消費する一方、通信速度も速いため、通信速度を重視するか電力消費を重視するかをユーザーが任意に設定し、そのときに利用可能なネットワークを選択して接続するPC用の接続ツールなどが準備されている。現在はPHS用と3G用で2枚のPCカードをセットする構成となっているため、機能をフルに利用するにはPCカードスロットを2スロット備えた機種が必要になるが、将来はデュアルモード端末の開発も計画中だという。
《渡邉利和》

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