光の粒子を利用したセキュアな通信実験に成功 | RBB TODAY
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光の粒子を利用したセキュアな通信実験に成功

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 三菱電機は、光の粒子を用いた暗号化技術「量子暗号」を用いた中ではこれまでで最長距離となる87kmの通信実験に成功したと発表した。

 量子暗号は、光ファイバを通る光の粒子の変化を1つ1つ監視して、盗聴されたことを検知する技術。これが盗聴不可能といわれるゆえんだ。それに対して、現在の数学的な暗号技術「現代暗号」は解読するのに膨大な計算が必要であることを安全性の根拠にしている。しかし現代暗号は、超高速なコンピュータが出現した場合、容易に脅かされる可能性が高い。そのため、これらの欠点を解決した量子暗号の実用化は待たれていた。

 今回の実験では、実用化を前提に、現行の暗号化技術では得られない安全性の高い量子暗号で鍵のやりとりを行い、高速な現代暗号で通信を行うという両者の特性を組み合わせた「統合量子暗号システム」が用いられた。具体的には、長距離に適した波長帯である1550nmの光ファイバを利用して、量子暗号の最長距離である約87kmで暗号通信を行った。

 この実験の成功により、高い安全性を保ったまま高速な通信が実現できるとしている。同社では、この技術は高度な安全性を必要とする銀行、外交、防衛などのネットワークへの応用が考えられるとしている。
《RBB TODAY》
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