「初めて私のそばに残る方法を知っている人」
結婚式を控えたインフルエンサーのチェ・ジュンヒが、11歳年上の婚約者についてそう語った。
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少し詩的な愛情表現として読まれる言葉かもしれない。結婚を前にした幸福な投稿の一節であり、ウェディング写真に添えられた、少し大げさで、少し甘い言葉と受け止めることもできる。
しかし、チェ・ジュンヒの人生を知れば、「そばに残る」という言葉はあまりにも“重い”と感じざるを得ない。
幼くして相次いだ家族との“突然の別れ”
チェ・ジュンヒは5月14日、自身のSNSを通じて婚約者への思いを明かした。
彼女は11歳という年齢差について触れながら、「冬を長く耐えた人特有の眼差し」と「誰かに頼らない方法をあまりにも早く学んでしまった人の心」が、どこか似ていたのかもしれないとつづった。

さらに婚約者について、「遠いかもしれないし、終わりが見えないかもしれないが、自分が背負って走るから一緒に出発しようと言ってくれた、ありがたい人」だと表現した。
そして、こう続けた。
「生きていると、誰かは私を通り過ぎ、揺さぶって去っていくこともあるが、初めて私のそばに残る方法を知っている人」
この一文は、彼女の歩みを知る人ほど重く響く。なぜなら、チェ・ジュンヒにとって「残る」という言葉は、単なる恋愛の比喩とは思えないからだ。
彼女は、韓国を代表する国民的女優だった故チェ・ジンシルさんと、読売ジャイアンツでもプレーした元プロ野球選手チョ・ソンミンさんの娘として生まれた。母はトップ女優、父は有名アスリート。外から見れば、華やかな家庭に生まれたようにも見えた。
しかし、その家族の形は長くは続かなかった。
両親は、チェ・ジュンヒがまだ幼い頃に離婚。その後、彼女は5歳で母を突然失った。さらに2年後には、母の弟であり、歌手兼俳優として活動していた叔父チェ・ジニョンさんもこの世を去った。
そして10歳のとき、父チョ・ソンミンさんも同じように突然亡くなった。奇しくも3人は、いずれも享年が39歳だった。

幼いチェ・ジュンヒのそばから、大切な家族が相次いでいなくなったのだ。
だからこそ、今年2月に彼女が結婚を発表した際の言葉も、単なる結婚報告以上に受け止められた。
チェ・ジュンヒは当時、「私にとって家族はいつも簡単な言葉ではなかった」と明かした。そして「憂うつだった幼少期を過ごしながら、いつか温かい自分だけの居場所をつくりたいと、心の中で長く誓ってきた」とつづった。
彼女にとって結婚は、ただ誰かの妻になることではないのだろう。家族という言葉を、もう一度自分の手で作り直すこと。幼い頃に壊れてしまった「温かい居場所」を、今度は自分で選び、自分で築こうとすること。そんな意味があるように見える。
今回の「私のそばに残る方法を知っている人」という表現は、2月の結婚発表とつながっている。簡単には去らないこと。それは、多くの人にとっては当たり前に近いことかもしれないが、チェ・ジュンヒにとっては、当たり前ではなかったのだろう。
彼女は、あまりにも早い時期に「大切な人がいなくなる」経験を重ねた。家族という言葉に、安心だけでなく、喪失や不安も重なってきたはずだ。だからこそ、婚約者を「残ってくれる人」と表現したことには、幸福感だけでなく、切実さもにじむ。

もちろん、結婚は永遠を保証するものではない。どれほど強い言葉を交わしても、人生は変わる。そのため「残ってくれる人」という言葉は、未来を断定するものではなく、チェ・ジュンヒが今、そう信じたい相手に向けた願いに近いのかもしれない。
チェ・ジュンヒの結婚式は5月16日、ソウル江南(カンナム)のホテルで行われる。婚約者は11歳年上の一般男性で、式では実兄チェ・ファンヒが、親族代表にあたる「婚主」を務めると伝えられている。親の代わりに家族として式を支える役割を、兄が担うということだ。
そこにも、チェ・ジュンヒの家族史がにじむ。
彼女は「誰かの娘」としてではなく、「一人の妻」として、これから新しい家族を作っていくと語っていた。だが、その言葉は両親の存在を消すという意味ではないだろう。むしろ、失ってきたものを抱えたまま、それでも別の形で家族を作ろうとしているように見える。
チェ・ジュンヒが婚約者に向けた一文は、甘い愛の告白というより、長い喪失のあとにようやく差し出された祈りのように響く。
◇チェ・ジュンヒ プロフィール
2003年3月1日生まれ。インフルエンサー。母は韓国の国民的女優だったチェ・ジンシルさんで、父は読売ジャイアンツでもプレーしたプロ野球選手チョ・ソンミンさん。両親は2000年に結婚したが、2004年に離婚。その後、母チェ・ジンシルさんは2008年に、父チョ・ソンミンさんは2013年に突然この世を去っている。2022年2月にY-BLOOMエンターテインメントと専属契約を結び、母親と同じく女優として活動するとされたが、同年5月に契約解除となった。
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