K-POPアイドルの再契約といえば、メンバー脱退やグループ解散がつきまとうセンシティブな話題だ。
しかし、メンバー全員で再契約したTOMORROW X TOGETHERは、メンバーたちの意思統一にかかった時間が、わずか1時間足らずだったという。
4月13日、8枚目のミニアルバム『7TH YEAR: A Moment of Stillness in the Thorns』の発売記念ショーケースで、テヒョンは「メンバーと意見を合わせるのに1時間もかからなかった」と明かした。
まだこのチームで活動したい気持ちが強く、ファンと一緒にいたい思いも大きかったため、「当然やるよね、やろう」という空気で、驚くほど早く互いの気持ちを確認できたというのだ。
RMの助言が映した“BIGHIT MUSICの継承”

再契約をめぐる話は、K-POPではたいてい重い。韓国公正取引委員会の「芸能人標準約款による専属契約用標準契約書」によると、芸能人と芸能事務所の専属契約期間は「最大7年」だ。このため、多くのK-POPアイドルにとって7年目は再契約の可否が問われる節目になりやすい。
デビュー7年というタイミングは、グループの結束が試されると同時に、個人活動や将来設計、契約条件、そしてチームを続ける意味そのものが問われる時期でもある。
だからこそ、TXTの「1時間で意見がまとまった」という発言は、それ自体がかなり象徴的だ。単に交渉が早かったというだけではない。少なくともメンバー同士のあいだでは、「続けるかどうか」が争点にならないほど、完全体を続ける意思が固まっていたことを示しているからだ。
興味深いのは、その再契約がただスムーズだったという話で終わっていない点にある。

ショーケースでテヒョンは、所属事務所にBTSという先輩がいるため、RMに助言を求めたと明かした。するとRMは、「昔のことだから記憶があいまいかもしれないが、以前のファイルを全部呼び出して見てから話す」といった趣旨で、過去の資料まで確認しながら丁寧に対応したという。
さらに「もう7年になるのか。お疲れさま」と温かい言葉もかけたとされる。
TXTの再契約は、こうして先にその道を通った先輩の経験に支えられていた。
BTSの存在が大きく見えるのは当然だろう。なぜなら、BTSはBIGHIT MUSICにとって最初にその難所を越えたグループだからだ。

HYBEのパン・シヒョク議長は、2023年のBTSとの再契約過程について「痛みもあった」と語っていた。契約協議には苦しさも調整も伴うが、それを解決してさらに親しくなれたとも振り返っていた。
別の場でパン議長は、BTSが再契約を選んでくれた時期が「20年以上の時間の中で一番幸せだった」とまで話している。
この発言を重ねて見ると、TXTの再契約におけるRMの助言は、単なる優しい先輩のサポート以上の意味を持ってくる。
BTSが実際に経験した「再契約の痛み」や調整の記憶が、TXTの7年目に具体的な知見として渡されているからだ。少なくともBIGHIT MUSICの中では、再契約はただの契約更新ではなく、先に通ったグループが次のグループに経験値を受け渡す“継承”の問題になっているように見える。

BTSにはBTSなりの「痛み」があり、TXTにはTXTなりの決断の時間があった。それでも今回見えてきたのは、再契約がもはや単なる契約更新ではなく、先にその道を通ったグループの経験が次の世代へ受け渡される場になっていることだ。
TOMORROW X TOGETHERの「1時間」は、結束の強さだけでなく、BIGHIT MUSICの中でその“継承”が実際に機能していることを示していた。



