興行収入では歴代1位だ。映画『王と生きる男』(原題)のヒットは、もはや「よく入っている映画」というレベルではない。
韓国公開作の観客動員数では歴代3位だが、興行収入ではすでに頂点に立った。
3月24日時点で『王と生きる男』の累計観客数は約1492万人に達し、『神と共に 第一章:罪と罰』(1441万人)や『国際市場で逢いましょう』(1426万人)を抜いて歴代3位に上がった。
上にいるのは『バトル・オーシャン 海上決戦』(1761万人)と『エクストリーム・ジョブ』(1626万人)だけで、1500万人突破も目前と報じられている。しかも公開7週目に入っても平日10万人台、週末30万人台の観客を保っており、4月中の1600万人超えの可能性まで取り沙汰されている状況だ。
ここまででも十分に異例だが、さらに興味深いのは興行収入のほうだ。『王と生きる男』は累計売上が約1425億ウォン(約151億円)に達し、これまで売上1位だった『エクストリーム・ジョブ』(約1396億ウォン)、『バトル・オーシャン 海上決戦』(約1357億ウォン)をすでに上回った。
つまり観客動員数ではまだ3位だが、売上ではすでにトップに立ったのだ。

この“動員3位、興収1位”という現象は、いまの韓国映画市場を考えるうえで注目に値する。韓国映画では長らく「何万人が動員されたか」が最大の勲章のように語られてきた。
だが今は、同じ1500万人級のヒットでも、過去の作品と現在の作品では1人あたりが支払う金額が違う。韓国では新型コロナ以降、チケット代が大きく上がっている。シネコン大手3社が3回にわたって引き上げた。
最初に動いたのはCGVで、2020年10月に従来1万1000ウォンだったチケット代を1000ウォン引き上げ、平日基準で1万2000ウォンに変更。これを皮切りに、2021年、2022年にもそれぞれ1年おきに1000ウォンずつ値上げされ、現在は平日1万4000ウォン、週末1万5000ウォンとなっている。
メディアも、今回の売上首位についてはチケット価格の上昇が影響したと指摘している。
つまり、観客数ランキングだけでは、いまのヒットの大きさを完全には測れなくなっているのだ。
もちろん、だからといって『王と生きる男』の動員が見劣りするわけではない。1500万人という数字自体が、韓国映画ではごく限られた作品しか届かない別格のラインである。

しかも同作は、2024年の『犯罪都市4』以来、2年ぶりに登場した“1000万映画”の流れをさらに押し広げた作品として受け止められている。OTT全盛の時代でも、劇場でしか起こせない規模の熱狂はまだ存在する。その事実を、数字の面から最もわかりやすく証明しているのが『王と生きる男』だ。
結局のところ、『王と生きる男』が見せているのは、二つの事実だろう。ひとつは、1500万人級の動員を叩き出す映画がまだ韓国で生まれうるということ。もうひとつは、いまや映画の“強さ”は観客数だけではなく、興収という別の軸でも語られるようになったということだ。
興行収入で歴代1位となった『王と生きる男』は、このまま観客動員数もさらに伸ばせるのか。1600万人までは現実的に視野に入っているだけに、次にどこまで記録を積み上げるのか注目される。
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