28日午後10時より、2001年9月1日に東京・新宿歌舞伎町の雑居ビルで発生し、44人の命を奪った火災事件を検証する番組『未解決事件 File.13 新宿 歌舞伎町ビル火災』(NHK総合)が放送される。
出火元は避難経路となるはずの階段付近。そこに置かれていたゴミなどに火が燃え広がり、被害者たちは逃げ場を失った。警察は放火の疑いがあるとみて約200人態勢で捜査を進めたものの、犯人は未だ判明していない。

番組では、火災発生直後のビル内部映像を入手。救助の最前線に立った消防士や、調査にあたった火災学者の証言から「あの日、何が起きていたのか?」を多角的に検証する。放火犯を追った当時の捜査員たちへの取材を通し、戦後日本の火災史に刻まれた大惨事の原因がなぜ未解明のままなのか、その謎に迫っていく。見えてきたのは、真相解明を阻む「歌舞伎町」という街特有の実情だった。

さらに取材を進めると、火災発生から少なくとも10分間は生存者がおり、懸命に助けを求めていた事実が判明。そして、出火中のビルから歩き去る謎の人物の目撃証言も明らかになった。
「早く来てください。怖い」「(店内にいるのは)10人20人くらいです。逃げられません」。 あの日、被害者が消防へ残した悲痛な助けを求める声だ。なぜ44人もの命が失われたのか。「安全対策を軽視したビル所有者らの姿勢」を浮き彫りにし、火災が社会に投げかけた課題を検証する。


また、番組はこの火災が残した“もう一つの傷”にも焦点を当てる。現場が日本最大級の繁華街・歌舞伎町であったがゆえに、被害者へは心ない声がぶつけられ、遺族は事件から25年が経つ今も苦しみ続けている。2人の娘を同時に亡くしながら「誰にも頼れなかった」と語る母親。煙に巻かれ真っ黒に染まった息子のワイシャツを握りしめ、「犯人がいるのなら見てほしい、これを見てどう思うのか?」と問いかける遺族。
声を上げることもはばかられ、真相が解明されないまま歳月が流れていく。行き場のない悲しみを深めてきた遺族たちが胸の内を明かす。あの火事は私たちに何を問いかけているのか。「二度と被害を繰り返さないために、何が必要か」を見つめていく。











