12月13日放送のMBS『住人十色』では、「予算1800万円⁉︎ 大きな片流れ屋根のローコストハウス」が放送される。
今回の舞台は、愛知県犬山市。建築家が自宅を実験台にして設計した“ローコストハウス”を紹介する。住人(アルジ)は建築家の夫と、脳の研究者をしている妻。上の子どもは大学進学のため家を出ているので、現在は下の子どもと3人で暮らしている。

6年前、夫の設計で建てた家は、家の半分を占めるほどの大きな屋根が印象的。室内は天井高4.1メートルの吹き抜けがあり、まるでドールハウスのようにリビングからキッチン、2階もほぼ全ての部分が丸見えの開放的な空間になっている。「家自体は非常にシンプルに作っていて、廊下や壁をなくして、かなりローコストに作っている」と夫。その建築費は驚きの1800万円。あって当たり前の思い込みを見直すことが、大幅なコストダウンの秘訣だという。
建築と研究、それぞれの分野で忙しい夫妻は、私生活はなるべくシンプルに、最低限の生活をしたいとの思いがあった。一方で、家の予算は1800万円。そこでコストダウンとシンプルな暮らしのために「必要最低限」を徹底することに。大きな屋根も「片流れ屋根」という形を採用し、一般的な屋根よりも40万円ほど費用を抑えた。

実は建築士という仕事柄、どこまでコストダウンできるか、自分の家を実験台にしているという夫。家中の間仕切りのほとんどは壁ではなく「透湿防水シート」という特殊な布を使用することで大幅にコストダウンした。
またキッチンは、IKEAと無印良品の製品を組み合わせてトータル30万円。食器収納はホームセンターで購入した格安の事務用ラックで、必要最低限の量の食器が並ぶ。
洗面台にはIKEAのミニキッチンとして売られている商品を利用。化粧品などを広げるスペースがしっかりあるので身支度の際にも便利だ。

1階から丸見えの2階には、子ども部屋など約6畳の空間が3部屋ある。間仕切りは1階にもあった布製シートで、扉はつけずカーテンで代用。吹き抜け部分にはネットを張っているだけという開放的すぎる作りだ。だがあえて2階は居心地の良さを追求しないことで、家族が自然と1階に集まり、コミュニケーションの時間が生まれるという。

徹底したコストカットで、当たり前を一掃した家での暮らし。「家族の気配が常に感じられるのが、この家の特徴かなと思いますね」という夫に対し、妻は「おもしろ要素みたいなのも楽しんでます」と語る。家族の仲がどんどん深まる実験ハウス。次はどんなことに挑戦するのだろうか。










