国際サッカー連盟(FIFA)がポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドを露骨にかばっているとして、ひんしゅくを買っている。
FIFAは11月26日、「ロナウドがAマッチ出場226試合目で初めてレッドカードを受けたが、当該の反則は重大な暴力行為とみるのは難しい」とし、「今後1年間、同様の行為を行った場合に残りの処分を執行する」と発表した。
ロナウドは今月14日に行われた北中米ワールドカップ欧州予選のアイルランド戦の後半15分、相手選手と競り合う過程で肘打ちを見舞い、主審がVARを通じて退場を命じていた。その後、ポルトガルは16日にアルメニアとも対戦したが、この試合でロナウドはベンチ外だった。
FIFAの規定上、肘打ちは暴力行為に該当し、通常は1試合の退場に追加処分が加わって2~3試合の出場停止が科される。しかし、FIFAはロナウドに「1年間の執行猶予」を与え、追加処分をなくす特例を付与した。ロナウドと類似した反則のほとんどが、最低2試合以上の出場停止が科されてきた点を考えると異例中の異例だ。
このFIFAの決定によって、ロナウドは2026年北中米ワールドカップの開幕戦から出場可能となった。
ただ、スポーツメディア『ジ・アスレチック』は「前例も、論理も、一貫性もない決定だ」と批判。「ロナウド不在のワールドカップでは興行が落ちることを受け入れられないというメッセージに等しい」と強く断じた。

最近、ロナウドがアメリカのドナルド・トランプ大統領と面会したことも、“特別待遇”との批判に拍車をかけている。
1週間前、ロナウドは恋人ジョルジーナ・ロドリゲスとともに米ホワイトハウスを訪れ、トランプ大統領の歓待を受けた。一部の海外メディアは、トランプ大統領がFIFAのジャンニ・インファンティーノ会長にロナウドの処分を軽減するよう圧力をかけたのではないかと推測している。
トランプ大統領とインファンティーノ会長は、北中米ワールドカップの成功に向け戦略的協力関係を維持している。ロナウドへのFIFAの“特別待遇疑惑”が指摘されざるを得ない理由と言える。
韓国でも“ロナウド執行猶予”は広く報じられているが、「“非マナー”ファウルで退場したのに執行猶予でW杯出場可能?FIFAの荒唐無稽なロナウド見逃し」と題した『スポーツソウル』をはじめ、「FIFAの特恵?」(『news1』)や「規定よりも興業が優先か?」(『スポーツ京郷』)、「“荒唐無稽な退場”ロナウド、W杯懲戒を回避」(『スターニュース』)など、各メディアいずれも批判的な論調でこの一件を伝えていた。



