韓国の痛ましい歴史である日本統治時代をめぐり、「韓国と日本が戦った」と表現した俳優ソン・ジヌ(40)が謝罪文を掲載したなか、一部からはその態度に真摯さを疑う声が出ている。
先立って11月25日、YouTubeチャンネル「354 三五四」には「国際結婚ですか…? 短所多いですよ、お義母さん愛しています」というタイトルの動画がアップされた。
熱のこもった対話の中で、ハーフの子どもたちのアイデンティティについて言及され、ソン・ジヌは「私は実は妻が日本人なので、子どもたちが学校に行けば歴史を学ぶじゃないですか。だから何か備えさせようとするのかな?『お父さんは韓国人でお母さんは日本人だ。ウミ(子どもの名前)は両方の人間だ。日本人でもあり韓国人でもある』。こうやって少し自分のアイデンティティをはっきりしてあげた。そして『昔はだけど、二つが戦った』ということをあらかじめ少し教えている」として、日本統治時代について言及した。
ソン・ジヌは2015年に日本人の妻ミナミさんと結婚し、娘と息子の二児をもうけている。国際結婚で家庭を築いたが、日本統治時代について子どもに話しながら「昔は二つが戦った」と説明したという。

だが、歴史的事実とまったく一致せず、すぐに歴史歪曲論争が巻き起こった。
誠実さを感じることができない謝罪?
公開直後、激しい反発が噴出し、ソン・ジヌに加えて「韓日双方の話も聞くべきだ」として両非論(どちらの側にも問題があるとする立場)を展開したイタリア出身タレントのアルベルト・モンディに対する批判も高まっている。
日本が韓国に一方的に侵略し、植民地支配した歴史的事実について、このような表現をしたことは不適切だという意見が出たわけだ。
論争が手の付けられないほど大きくなると、「三五四」側は問題の発言が登場する部分をこっそり削除した。それでもコメントを通じて抗議が殺到すると、最終的に動画を非公開とし、11月26日未明に謝罪の立場文を出して釈明したが、出演者を庇う行為だという批判を受けている。
特に当事者であるソン・ジヌは同日、自身のSNSアカウントに「慎重でない言動によって多くの方々に傷と失望を与えた点、心よりお詫び申し上げ、これを直接申し上げたく文章を書くことになった」とし、「私は『歴史を忘れた民族に未来はない』という言葉の重みを知っている大韓民国の国民である。だからこそ歴史を歪曲して子どもを教育し、守ろうという意図はまったくなかったという話から申し上げたい」として自ら口を開いた。

続いて「多文化家庭の子どもたちの間で、親の国籍のために生まれた嫌悪感が子どもたちへの無分別な暴力へとつながっているという周囲の話を聞いた。子を育てる親として、そのような状況に対する恐れが先立った。だから私は子どもに『歴史的事実は正確に知って理解し、どんな状況でも暴力は絶対にしてはいけない』という教えを与えたかった」とし、「その過程で、本当にしてはいけなかったが、子どもの視線に合わせて説明しようという思いが先行し、『戦った』という誤った単語を使ってしまった。私の表現はより慎重かつ正確であるべきだった。この部分についてはどんな弁明もなく私が間違った部分である」と誤りを認めた。
最後に彼は「今後は同じ過ちを繰り返さないよう、より慎重かつ慎み深く、そして事実のみを申し上げる。もう一度心からお詫び申し上げる」と頭を下げた。
しかし、謝罪文とは裏腹に彼の態度は再び非難を浴びている。
SNSの最上段に固定された投稿のコメントで立場文を残したのだが、よりにもよってその投稿はユ・セユンと3年前に旅行に出かけ、終始笑ってふざけ合う姿が収められた動画だった。謝罪文を見ている間中、横ではソン・ジヌとユ・セユンの滑稽な場面が再生されるというアイロニカルな状況が広がったわけだ。

さらにコメントで書いた謝罪文は、時間が経てば投稿痕跡もなく、いつでも静かに削除できるものだ。
これを見たネットユーザーは、「ゲラゲラ笑う投稿にコメントで謝罪…。はぁ」「謝罪文をそんな笑い物の下に書くんですか?」「真心が1%もないコメントでの謝罪文、ちゃんと読みました」「コメントで謝罪(笑)」「そんな動画の下にコメントで謝罪するのはちょっと違うと思う」「謝罪文を別途上げれば…。以前の投稿に、本当に誠意がなく見える」などの反応を示した。
もちろんソン・ジヌの立場では、最もよく見える最上段の投稿にコメントを残すのが最善の選択だったのかもしれないが、もう少し慎重なふるまいが必要だったのではないかという残念さが残る。
(記事提供=OSEN)
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