制球、制球、また制球。野球韓国代表が今回の強化試合で突きつけられた課題だ。
ほとんど恐怖に近かった。まるで全員が何かの病気にかかったかのように四球を連発した。侍ジャパン投手とはあまりに対照的なコントロールだった。2026年WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)までに、この問題を克服することはできるのだろうか。
韓国は11月15~16日に東京ドームで日本と2度の強化試合を行い、第1戦が4-11、第2戦が7-7の1分1敗で終えた。第1戦では9四球・2死球、第2戦では12四球を記録した。
今回来日した韓国代表メンバーは33人で、そのうち22人が東京ドーム初経験だった。難しくて当然だろう。2日間とも観客4万人超が入り、リュ・ジヒョン監督も「若い選手たちなので緊張したのでは」と話した。
ただ、それを考慮しても「ひどい」と感じるほど制球が安定しなかった。150km超のストレートで押し込む迫力はあったが、それだけでは足りない。今回の投手陣で球速が最も遅い部類に入るソン・ヨンタクだけが「四球ゼロ」という状況だ。
日本の投手陣との比較は一目瞭然だった。捕手が構えたミットにそのまま吸い込まれていくかのような精密さ。第2戦では7個の四球があったが、「ストライクでも良い球」が多かった。審判のストライクゾーンがかなり狭く、ボール判定が続いた面もある。一方で、韓国の投手は明確に外れる球が目立った。
2日間で与えた四球は21個。死球を合わせると与四死球は23個に達した。球速は上がっているが、制球が安定していないことがハッキリした。
リュ・ジヒョン監督は「強いチームとの試合は変化球の制球が重要だ。球種の価値を高めなければならない。選手たちも今回感じたことがあるだろう。成長のきっかけになるはずだ」と語った。

とはいえ、今回の試合はあくまで強化試合だ。勝敗が本質ではない。課題を確認することが目的だ。本番は2026年3月のWBC。本番でも今回のような状態なら、再び“惨事”となる可能性がある。
指揮官は「2試合を通して可能性が見えた。第1戦より第2戦の方が、選手たちが少し楽にプレーできた。その点に意味がある」としつつ、「ただ、第2戦でも四球が12個出た。そこは来年3月までにしっかり準備したい」と強調した。
2025年の実戦はすべて終了し、オフシーズンに入った。韓国代表は2026年1月9日に再集合し、サイパンで1次キャンプを行う。コンディションを整え、実戦感覚を取り戻し、3月5日のWBC初戦に臨むことになる。
時間は決して多くない。その間にどう制球を立て直せるのか。すぐに改善できる問題ではないが、少なくとも“良くなった姿”は示さなければならない。



