4日、昨年6月に刊行した万城目学氏の小説『六月のぶりぶりぎっちょう』(文藝春秋)が第13回京都本大賞を受賞した。

同作は京都を舞台に、青春の愛しく、ほろ苦い味わいを綴った万城目学の第170回直木賞受賞作『八月の御所グラウンド』に連なるシリーズ第2弾だ。京都本大賞は、過去1年間に発刊された京都府を舞台にした小説の中から最も地元の人に読んで欲しい作品を決める賞で、一般読者の投票によって大賞作品が選ばれる。

『六月のぶりぶりぎっちょう』は、日本史最大のミステリ「本能寺の変」に挑む表題作に加え、大学の女子寮で出会った謎多き“お局様”を描く「三月の局騒ぎ」を収録した作品集だ。
万城目氏は受賞コメントで「はじめて小説を書いたのは大学四回生のとき、舞台は京都でした。それからざっと二十六年が過ぎて、私はまだ京都を舞台に小説を書いています。サンキュー、京都。光栄です、京都本大賞。これからも京都(あなた)におんぶにだっこされながら、真摯に小説を書いていきます。いけずにならず、やさしく見守ってくださいね」と述べた。
授賞式は11月8日に京都・梅小路公園で開催される「KYOTO BOOK PARK」のオープニングイベントとして行われ、万城目氏も登壇する予定になっている。









