10月シリーズでブラジル代表に大敗も喫した韓国代表だが、北中米W杯の組み合わせ抽選で日本代表と同じ“ポット2”に入る可能性が高まっている。
ホン・ミョンボ監督率いる韓国代表はW杯本大会出場を確定させた後、これまでに4度の親善試合を消化し、チームの組織力を重点的にチェックしてきた。指揮官は毎回の試合で「今は結果よりもチームの完成度が重要だ」と強調し、本大会に向けた実戦対応力の向上に注力している。
実際、10月14日のパラグアイ戦を2-0の勝利で終えた後には「今回はグループステージ初戦で敗れた後、2試合目に臨む状況をシミュレーションした」と、戦術面だけでなく心理的なリカバリーも意識したキャンプであったことを説明した。
今回の強化試合が単なる“テスト”ではない理由は明確だ。W杯組み合わせ抽選において有利なポットに入るうえで、FIFAランキングが決定的な要素となるからだ。
W杯は来年の2026年北中米大会より史上初めて48カ国が出場し、4カ国ずつ12グループに分けられる。国際サッカー連盟(FIFA)はFIFAランキングを基準にポット1~4を決定し、上位ポットに入るほど、比較的戦力の劣る相手と同組になる確率が高くなる。
ブラジル戦0-5大敗の衝撃もあったが…
韓国は9月のAマッチ期間まではポット2入りが微妙な状況だった。同月時点のFIFAランキングは23位。通常、開催国を除けば21位までがポット2に含まれるが、開催国のアメリカとメキシコがその順位内に位置していたため、実質的には23位まで範囲が拡大していた。韓国はその“当落線上”にいたわけだ。

そして、ポット2入りがかかった10月の代表戦では、ブラジル戦で0-5の大敗を喫したものの、パラグアイに2-0で勝利したことが大きかった。10月推定のFIFAランキングポイントは「1591.84」と、9月より1.35ポイント下がったが、近い順位の競合国が軒並みポイントを落としたため、結果的にポット2入りがほぼ確実となった。
まず、最大の“変数”だったオーストリアが崩れた。22位だったオーストリアはW杯欧州予選でルーマニア(51位)に0-1で敗れ、15.74ポイントを失った。その後サンマリノ(210位)に10-0で大勝したものの、この試合の勝利による0.86ポイントの上積みでは補えず、10月推定ポイントは1586.98まで低下。韓国はもちろん、エクアドル(24位)よりも下の順位に落ちた。
韓国より下位のエクアドル、そしてオーストラリア(25位)も伸び悩んだ。エクアドルはメキシコと1-1で引き分け「1589.77」。オーストラリアはカナダに1-0で勝利したが、アメリカに1-2で敗れて「1584.07」にとどまった。
これにより、韓国は10月時点で自力によるポット2残留をほぼ手中に収めた。11月のAマッチで2連勝すれば、ランキングポイントは「1597.45」まで上昇する見込みだ。同時期のオーストリアの予想獲得ポイントも「1597.77」に過ぎず、実質的に23位以内を維持できる見通しだ。さらに、欧州プレーオフに回るイタリア(9位)が自動出場国から外れるため、ポット2が24位まで拡大する可能性もある。
唯一の不確定要素はオーストラリアだ。オーストラリアは11月にアルゼンチンとの親善試合を計画しており、もし勝てば一度に7.5ポイントを得られる。しかし、韓国を上回るにはアルゼンチン戦に加え、ブラジルやモロッコなどの強豪にも連勝する必要があるが、現実的には可能性が低い。ブラジルはすでにエジプトおよび南アフリカとの試合を予定しており、オーストラリアの追加対戦相手が強豪となる可能性は高くない。
2026年北中米W杯本大会の組み合わせ抽選は12月に行われ、11月発表時点のFIFAランキングが最終的なポット分けの基準となる。開催国のアメリカ、カナダ、メキシコは自動的にポット1に入り、欧州プレーオフおよび大陸間プレーオフ進出国はすべてポット4に分類される。
(記事提供=OSEN)