漫画家・イラストレーターの江口寿史氏が、「中央線文化祭2025」のメインビジュアル制作で無断トレースを行ったとされる問題がネット上で話題を呼んでいる。
江口氏が3日、自身のSNSで制作した中央線文化祭のイラストについて「インスタに流れてきた完璧に綺麗な横顔を元に描いた。ご本人から連絡があり、アカウントを見てみたらSNSを中心に文筆/モデルなどで発信されている金井球さんという方でした。」と明かし、制作過程でモデル兼文筆家の金井球さんの写真を無断で使用したと説明。一方で、金井さんはXで、イラストが掲載されていたルミネ荻窪に問い合わせ、江口氏から直接連絡を受けて対応に至ったと経緯を示した。
そうした中、SNS上では「無断利用ではないか」「職業倫理に反する」などの批判が相次いだ。発端となったルミネ荻窪のポスターは一時撤去され、眼鏡チェーンのZoffは過去の起用作について事実関係を精査中と表明するなど、関係各社に影響が及んでいる。また、デニーズが広告で使用している江口寿史氏デザインのイラストについても「デニーズの、そっくり過ぎて…。」「模写どころか無断トレースまみれ」など、無断トレースの疑惑がネット上で広がっていた。
こうした事態を受け、デニーズジャパンは6日、公式サイトで声明を発表。レストラン『デニーズ』で使用している江口寿史氏デザインのイラストにおいて、制作過程を「現在確認作業中」としつつ、「本件が与える影響を鑑み、当社ブランドでの江口寿史氏デザインのイラストの広告等媒体物につきまして、使用を控える対応を取らせていただくことといたしました」と報告した。