女優の日比美思が舞台『陽だまりの樹』(2021年3月5日~14日=ヒューリックホール東京/2021年3月27日~28日=梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ)にヒロイン役として出演する。 コロナ禍に見舞われてから初めての舞台出演となった日比に、作品にかける意気込みを語ってもらった。 1981年から1986年にかけてビッグコミック(小学館)に連載された「陽だまりの樹」(手塚治虫)は幕末を舞台とし、アニメ化、ドラマ化、舞台化が繰り返されている作品。登場する青年医師・手塚良庵は、実在した手塚治虫の先祖をモデルにしており、手塚治虫のルーツを描いた作品としても話題になった。 7 MEN 侍/ジャニーズJr.の菅田琳寧が良庵を演じ、日比は良庵と下級武士の息子・伊武谷万二郎(早乙女友貴)という2人の男性から想いを寄せられる住職の娘・おせき役。昨年2月に公演された「バレンタイン・ブルー」以来の舞台出演となり、コロナ禍が本格化して以降、初の舞台出演となる。――おせきはどんな女の子でしょうか? おせきは、平和を愛する町娘です。凛としていて芯が強いのですが、恋をするとおっちょこちょいになってしまうところがあります。 良庵も、万二郎も魅力的なキャラクターで、菅田さんと早乙女さんのお二人が演じることでさらに魅力が増しています。私も毎日、稽古では、おせきとしてドキドキしながら演じさせて頂いています。――時代劇は初挑戦ですね。 お着物を着てお芝居をすることが初めてで、所作を美しく見せることに苦戦しました。お稽古は浴衣を着た状態でしているのですが、内股になってすり足で歩くことが難しいです。本番では階段などがあってもお着物が崩れないように歩かなければならないので、今からドキドキしています。 幕末を舞台とした作品で殺陣もあり、おせきが巻き込まれるシーンもあるので、そこは丁寧に演じたいなと思います。――おせきとご自身の性格を比べて、どんなことを感じましたか? おせきは恋をしているのですが、恋をしている表情だったり、しぐさだったり、言葉だったりが素直に出ちゃう女の子です。そこがかわいらしいなと思っています。私自身は、恋をするともじもじしちゃって素直にお話することができないところがあります。自分の気持ちに素直になれるって、すごく素敵なことだと思いますので、おせきが羨ましいです。つつましくておしとやかなのですが芯が強くて自分の想いをしっかりと持っているような魅力的な女性を演じられるように頑張らなくちゃと思っています。――今回、ご自身の中でどんな挑戦がありますか? 東京公演の会場となるヒューリックホール東京も、大阪公演の梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティもとても大きな劇場で、女優としてこんなにたくさんのお客様に公演を見て頂けることは初めてです。ステージからどんな景色を見ることができるのか想像ができないのですが、今からすごく楽しみです。 舞台公演で大阪に行くことも初めてです。どんな美味しいものをテイクアウトしてホテルで食べようかなと思っています(笑)――コロナによる自粛期間はどんなふうに過ごされましたか? コロナで1、2か月の間、まったく何もできない時期があったとき、強制的に立ち止まらなければならない状態になりました。ただ、考える時間ができました。「今まで我武者羅に突っ走ってきたことが正解だったのかな」とか、「私が思っていたことは実は間違っていたのかな」とか、「自分はどういうふうになりたいのかな」とか。 同時に、普段から支えて下さっているスタッフの皆様や応援して下さる皆様のことをすごく考えた時期でもありました。――「自分の進みたい道」という点でどんなことを考えましたか? 去年、ご縁に恵まれて、テレビCM、お芝居、ドラマ、MVなど、たくさんの作品に出演させて頂きました。色んな役と出会えて、それがすごく嬉しかったです。今年は、こんな時期だからこそ、もっとたくさんの人に出会って、色んなことを経験したいなと思っています。――約1年ぶりの舞台出演になります。舞台公演ができることについて、感じていることがあったらお聞かせください。 公演のお知らせをみなさんにすることができたり、お稽古をすることができるのは奇跡みたいなことなのだなと実感しています。『陽だまりの樹』にはコロナという今の状況に通じることがたくさんあると思っていますので、今の熱量をそのまま本番にぶつけて、大阪公演まで駆け抜けたいと思っています。――最後に、作品に掛ける想いをお願いします。 今のご時世に限ったことではないと思いますが、悲しい出来事が起きたり、「生きるって、こんなに苦しいことなのだな」と思うときってたくさんあると思います。ただ、『陽だまりの樹』で描かれる幕末を生きる人たちは、“生きていくことがどれだけ大切なことなのか”を考える時間もなく、生きることで毎日が精いっぱいなのだなと感じました。それだけに、生きることに対するエネルギーにあふれていたと感じます。 コロナという大きな見えない波に飲み込まれ、立ち止まることを余儀なくされた悔しさや、もどかしさを、この『陽だまりの樹』という舞台でしっかりと消化できたらなと思います。
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