【検証】押すだけで商品が届く「Amazon Dash Button」を使ってみた | RBB TODAY
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【検証】押すだけで商品が届く「Amazon Dash Button」を使ってみた

IT・デジタル その他
【検証】「買わなくちゃいけない」ことを忘れていい快感と、想定外のトラップ。Amazon Dash Buttonを使ってみた
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最近、巷で話題の「Amazon Dash Button」(以下ダッシュボタン)。Amazon Prime会員限定で販売されている「ボタン」だ。ボタンを押すだけでAmazonに注文が完了して商品が届く、言ってみればワンクリック注文専用の端末である。アメリカでは2015年3月からサービスを開始しており、現在は日用品や食品など、約100品目が購入できる。

12月5日から、このダッシュボタンが日本でもサービスを開始した。現在利用できるのは、日用品、飲料、食品、ペットフードなど、約40種類のボタンだ。1個500円だが、ボタンを使った1回目の注文で500円がキャッシュバックされるので、実質無料で入手できる。早速、発売日のお昼すぎに買ってみた。

ダッシュで届くダッシュボタン

購入したボタンは洗濯用洗剤と柔軟剤、そしてトイレットペーパー用ボタンの3つ。いずれも、「買わなくちゃ」と思っていても、重かったり面倒だったりして、ついつい買うのを先延ばしにしてしまうアイテムだ。

ダッシュボタンの注文は、通常のAmazonの注文と同様にamazon.co.jpから注文する。Prime会員なので「当日お急ぎ便」を選ぶと、送料無料でほぼその日のうちに届く。実際、その日の夜に届いた。

箱の外観はこんな感じ。

箱の中にはダッシュボタン本体と説明書が入っている(ペンは大きさがわかるように添えたもの)。説明書の黒い方はセットアップガイド、白い方は安全に関する情報で、いずれも英語、ドイツ語、スペイン語、フランス語、イタリア語、日本語に対応している。

外側の枠は、壁かけ用のフレーム。押すと簡単に外れる。

■設定はアプリから。設置はWi-Fiが入る場所に



設定はAmazonアプリから行う。最新のAmazonアプリで「メニュー」から「アカウントサービス」をタップすると、「Dash端末」というメニューが追加されているはずだ。「新しい端末」を選択して、画面の指示に従えばよい。

ダッシュボタンを長押しして、スマートフォンアプリで検出(Bluetoothでペアリング)すると、ダッシュボタンから見えているWi-Fiアクセスポイントのリストが表示されるので、使用するアクセスポイントを選び、Wi-Fiパスワードを入力する。Wi-Fiにつながったら、アプリから「ボタンを押した時に届く商品」を選択する。今回設定した「エリエール」のボタンでは、トイレットペーパー、ティッシュペーパー、ウェットシートなど、8種類のなかから選べる。後で変更することも可能だ。

トラップその1:ボタンを設置する場所はWi-Fiで通信できるか? ここで注意したいのが、「リビングルームや自室など、通常、スマホやWi-Fiを使っている場所で設定を行う」こと。ダッシュボタンは単独でWi-Fiに接続し、インターネットの向こうにあるAmazonのサーバーに注文を出す。つまり、「ボタンを設置する場所」からWi-Fiにつながらなくては使用できない。

自宅の中でも、トイレや洗面所などは壁が立て込んでいたり陰になっていて、Wi-Fiの電波状況があまり良くないというのはよくあること。設定は実際にボタンを設置する場所で行うのがおすすめだ。

ボタンの設置は、壁にシールで貼りつけるか、フックにかける。ちなみに重さを測ってみたところ、フックなしで25g、フックありで29gだった。

裏面のシール。繰り返し貼れるタイプのものが最初からついている。

壁にかけたところ。意外に厚みがあり、長さがあるフックでなくては浮いてしまう。

壁や家具に直接貼ったりフックを付けたくない、あるいは壁紙が凸凹していてシールでは不安、という場合は、養生テープ(引っ越しの時などにつかうノリが残らないタイプのテープ)をダッシュボタンの裏と壁に貼り、その上にマジックテープを両面テープで貼りつけて壁に取り付けることも可能。ただし、この方法はAmazonが公式に推奨している方法ではないのであくまでも自己責任で。

マジックテープで壁に貼り付けることも可能。

我が家の場合は、トイレットペーパーホルダーとウォシュレットのリモコンの間に、まさしく「ボタンを貼るためにある」ようなスペースがあったので、そこに貼ってみた。

トイレットペーパーホルダーの上に設置。

■「買わなくちゃいけない」ことを忘れていいという快感

さて、設置を終えてトイレに座って、トイレットペーパーの在庫が残り1個しかないことに気が付いた。まさしくダッシュボタンの出番である。早速買ってみた・・・・・・と言っても、ボタンを押すだけなのだが。

買い物終了。

今までは、トイレでトイレットペーパーがないことに気付いてから実際に買うまでのあいだ、「トイレットペーパーを買う」ことを覚えておかなくてはいけなかった。トイレットペーパーだけなら覚えておけても、洗剤、石鹸、キャットフード、コーヒー・・・・・・「なくなったら買わなくちゃいけないもの」は家の中にあふれている。そして買い忘れたことに気付くと不便な思いをしたり、自分の記憶力の無さを呪ったりすることになる。

でも、ダッシュボタンがあれば、「紙がなくなりそう」と思った瞬間にボタンを押せば、もうトイレットペーパーのことは忘れていいのだ。なんて快適な世界なんだろう!

トラップその2:ボタンを押して「すぐ」には届かない 「押せば商品が届く」ダッシュボタンとはいえ、当然だが注文してから届くまでには最短でも「Amazon Primeのお急ぎ便」と同じだけ時間がかかる。「トイレットペーパーがなくなった!」と慌ててボタンを押しても、即座に紙が無い状況からは脱出できない。使う間隔を考えて、少なくとも「次に使う時までに届くような」タイミングで注文しよう。トイレットペーパーやミネラルウォーターなら残り2個ぐらい、洗剤ならあと残り1~2回分など、発注のタイミングを決めておくのがコツだ。

なお、価格についてはAmazonの1クリック注文と同じ価格なので、定期便に比べると高くなる。定期便を使いこなしていた人であれば、その方が安い。でも、定期便の困るところは、どうしても実際にモノがなくなるタイミングと届くタイミングがずれることで、「品切れは困る、でも早く届いても置き場所がない」という理由で、定期便の利用を躊躇していた筆者のような人にはダッシュボタンの方が便利だろう。

ということで、洗剤のボタンは洗濯機に貼りつけて設置してみた。ちなみに、ダッシュボタン2個目からは、Bluetoothでペアリングすると、1個目と同じWi-Fiアクセスポイントが自動選択されるので、さらに設定が簡単になる。

洗剤2種類のボタンは洗濯機に貼ってみた。

■誤注文でヒヤリ

ボタンを取り付けた翌朝。洗面所に行くと、洗剤のボタンが1個、はがれて床に落ちていた。シールの貼りつけが甘かったようだ。拾って、落ちないように再び貼りつけると、スマホの方に通知が届いた。

・・・・・・発注されていた! 取り付け作業時に、誤ってボタンを押してしまったようだ。

ダッシュボタンからの発注は30分以内、もしくは未発送ならキャンセル可能。なので、間違って押してしまったら落ち着いてキャンセルすればよい。通常のワンクリック注文では注文後15分で注文確定となり確認メールが届くが、ダッシュボタンの場合は30分待ってくれるようだ。

ボタンが落ちたことに気付いたのでよかったが、そのままにしていたら猫が間違って押してしまったかもしれない。筆者宅には子どもはいないが、子どもがいたら間違いなく押すだろう。設置は子どもの手が届かない場所へ、しっかりと。

トラップその3 子どもだけじゃない、大人にも注意! ちなみに、ダッシュボタンには「重複注文防止」機能として、商品が届くまでに再度ボタンを押しても注文を受け付けない、としている。だが実際に試してみると、Amazonから商品が発送されたあとであれば、(商品が届く前でも)再注文が受け付けられた。

つまり、これは「既に注文済み」であることを知らない家族が、商品が届くまでのあいだに、再度同じものをボタンで注文してしまう可能性もあるということだ。重複注文防止には、アプリの通知を見逃さないこと、そして注文ルールを決めて、発注した人が「注文したよ」ということを家族に伝えるコミュニケーションが大事だ。

翌日午前中に「お急ぎ便」で届いたトイレットペーパー。丁寧に梱包されている。

■IoTが変える買い物体験

「ボタンを押すと、商品が届く」とてもシンプルでわかりやすいソリューションだが、これもひとつのIoT(Internet of Things)ソリューションだ。ダッシュボタンはWi-Fiを経由してインターネットに直接つながっている。「ボタンを押す」という行為がトリガーとなって情報がAmazonのシステムに送信され、そのまま出荷システムに届いて物流を動かし、商品が届く。

IoTといえば、センサーでなにかを検知して情報をクラウドに送信し、その結果、機械が操作されたりロボットが動いたりするものだというイメージがある。ダッシュボタンも、「ボタン」というデバイスで需要を発生と同時に検知し、Amazonの物流システムを動かして商品を届けるシステムだと考えれば、これはまさに「手で触れられるIoT 」だといえるだろう。

1010dataのパネル調査によれば、先行してサービスを開始したアメリカでは、洗濯洗剤、キッチンペーパー、トイレットペーパーなど、よく使う消耗品で利用されている。日本のダッシュボタンは、ミネラルウォーターを配送するサントリー天然水、炭酸水やジンジャーエールを配送するウィルキンソン炭酸、トイレットペーパーやティッシュを配送するエリエールのボタンが発売3日目ですでに品切れになった(執筆時点ではさらに品切れのボタンが増えている)。重くて運ぶのが大変な日用品の注文が便利になると期待されているようだ。

ダッシュボタンは、人口減少と高齢化に伴い「近所に店がなくなる/店まで行く手段がなくなることにより、日用品の買い物ができなくなる」という「買い物弱者問題」の解決にもつながるかもしれない。最初の設定には若干手間がかかるが、それさえクリアすれば、耳が遠くて電話ができなくても、パソコンやスマートフォンが苦手でも、ボタンを押すだけでいつでも注文できるのだ。

なにより、「買わなくちゃと思った時に1プッシュで買える」ことの快適さは、一度体験すると癖になる。気になっている人はぜひ一度、お試しを。


文・撮影:水島あすか

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