3年目を迎えた“新生VAIO”、2016年度はPCとEMSに続く「第三のコア事業」育成へ 2ページ目 | RBB TODAY

3年目を迎えた“新生VAIO”、2016年度はPCとEMSに続く「第三のコア事業」育成へ

IT・デジタル エンタープライズ
VAIOの大田義実社長
  • VAIOの大田義実社長
  • PCとEMSが現在のVAIOを支える2本柱
  • 16年度以降は「第三のコア事業」を立ち上げることが目標
  • VAIOの販売が中南米にも広がる
  • VAIO C15を発表
  • カラフルな4色のバリエーション
 2016年度の事業目標には、「さらなる安定と発展」がテーマに掲げられた。2015年度に育てたPC事業とEMSの2本柱をさらに強固なものとしていくほか、VAIOにとって「第三のコア」となるビジネスを育てて幅も広げる。その第三の柱がどんなビジネスになるのか、本日の記者会見時点では具体が明らかにされなかったが、「イメージとしてはEMS事業の発展系」だと大田氏は述べた。

 VAIOで培ったものづくりのパフォーマンスを土台に、投資や強力なパートナーとのジョイントベンチャーも視野に実現していくことを計画に織り込んでいるようだ。仮に新規事業でハードウェアを開発するとして、そのものにVAIOのブランドを冠する考えがあるのかという記者からの質問に対して、大田氏は「現在考えている範囲としては、今まで培ってきたものづくりのノウハウを武器にパートナーとともに製品やサービスを高めていくパターン(VAIOブランドは使わない)と、自分たちで一貫した事業ができる見込みがある場合、あるいはパートナーと話し合った結果、VAIOブランドを使った方が有利と判断した場合はこれを実行していくこともあり得る」と回答した。

 仮にパートナーとの協業により押し進めることになったとしても、「当社としてはものづくりと設計の得意分野で貢献していく立場になるが、単純に製造を受けるだけでなくより積極的にものづくりに関与していきたい」との姿勢も打ち出した。いずれ、本年度中にはVAIOから具体的な内容が発表されるようだ。

 大田氏は今後のPC市場の見通しを「世界的にもさらに鈍化を見込まざるを得ない」としながら、VAIOとして基本方針は変更せず、着実にビジネスを押し進めていくことが肝要とした。成功を達成するためのキーポイントとしては、頻繁なモデルチェンジを行わず、ビジネスユーザーをターゲットに信頼性の高いものづくりを徹底することを挙げた。法人向けのサービスとしてはキッティング(インストール)、セキュリティの品質を高めることに重きを置く。大田氏は「効率性を求めて、やるべきことを着実にやっていくこと」が大事としながら、VAIOの新コンセプト商品の投入も欠かせないと説明を加えた。

 記者からは今後は他社との事業統合という方向はあり得ないのかという質問も投げかけられた。大田氏は「当社は単独で成長し、事業幅を広げていく考えだ。ただし、今後経済状況が変わり、パソコンに限らず製造業界が大きく変化することはあり得るだろうし、今のところ誰にも予測はできない。将来は統合や提携という道があり得ないわけではないが、現在はその話が来ていない。最善のリスク管理は、VAIOとして単独で生き抜いていける体力を付けること」と述べた。

 その新しいコンセプトのVAIOとして、同日発表された「VAIO C15」は“ファッショナブルPC”をキーコンセプトに掲げるノートPCだ。商品企画を担当した小笠原努氏は、雑貨や服のようにカジュアルな感覚で選べるPCを目指したと語る。開発には国内アパレル大手のBEAMS社もパートナーとして関わっている。ビジネスのフィールドを中心に培ってきた快適さのノウハウを、日常生活のさまざまなシーンにより広く浸透させていくことが同機に課せられた使命だ。「これまでPCはハードウェアのスペックで比較検討されていたが、VAIO Cは「これかわいい、好き(I Like It)」といった直感で選んでもらえる製品としたい」と小笠原氏は語る。カラーバリエーションはインテリアに馴染むことを追求した4色が揃う。

 大田氏は「VAIOは3年目に入って、ようやく離陸発進したばかり。今後も色々な困難やたくさんの挑戦が待ち構えているが、“日々これ改善”を合い言葉に進んでいきたい」と語りスピーチを結んだ。
《山本 敦》

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