【爆買いの次を考える】注目のタイ、押さえるべきポイントは? | RBB TODAY

【爆買いの次を考える】注目のタイ、押さえるべきポイントは?

 外国人観光客の規模でいうと、上位に来るのが中国、韓国、台湾、香港といった大陸勢。インバウンド対策というと誰もが注目している国々だが、既存のパイに参入しても先行者利益は得られない。では、次に来るであろうインバウンド大国とはどこだろう?

ビジネス 経営
16年にはタイからの訪日観光客が100万人を超えると予測されている
  • 16年にはタイからの訪日観光客が100万人を超えると予測されている
  • バンコクでは日本食レストランが増えており、本場の味を求める声は大きい
  • 高度経済成長が進むタイでは、大手掲示板などでスローライフを望む声も見えている
  • 4月に大型連休があるため、花見を目当てに来日するタイ人は多い
【記事のポイント】
▼タイのインバウンド対策は、正月のある4月に絞る
▼実は花見スポットにいる訪日タイ人
▼地方では北海道に注目、その理由は”雪が見たい”


■タイの訪日観光客が100万人に

 外国人観光客の規模でいうと、上位に来るのが中国、韓国、台湾、香港といった大陸勢。インバウンド対策というと誰もが注目している国々だが、既存のパイに参入しても先行者利益は得られない。では、次に来るであろうインバウンド大国とはどこだろう?

 訪日外国人の数でいうと、それに続くのがアメリカ。約100万人が来日しているが、軍関係での来日も多く、そもそも欧米人はお土産にお金を使わない。そこで、注目されているのがタイだ。昨年は約80万人が来日しており、これが16年には100万人に達するといわれている。

 ただ、ここで注意が必要なのが、タイ人ならではの旅行特性だ。現地で発刊している情報誌『DACO』の編集員として、20年以上タイに在住している沼舘幹夫氏によると、それは大きく2つあるという。一つがタイにおける大型連休、そしてもう一つが気候の問題だ。

■タイ人の来日目的は雪と花見!?

 日本政府観光局の統計発表によると、15年にタイ人が最も多く来日したのは4月。以降は12月、3月、10月、5月、11月と続いており、それ以外の月はほぼ半減している。ではその理由とは何なのだろうか?

「タイの正月にあたる祝日のある4月は、日本に向かう観光客が急激に増えます。後は、10月にも祝日が多いので、観光客が増える傾向にあるようです」

 特に、日本の桜の美しさはタイにも広がっているため、4月には花見が目当ての旅行客が急増するという。また、観光客の多い月が冬に集まっているのは、タイの気候も影響している。日本よりも赤道に近いタイは一年を通して暑く、避暑を目的に旅行をする人も多い。そのため、雪を見ることを目的に日本を訪れる人も少なくない。

 実際に観光局の訪日外国人消費動向調査によると、成田、関空、羽田に続く入国空港として新千歳があがっている。その比率は他国に比べると圧倒的に高い。

 これらの傾向を見ると、タイ人を相手に観光ビジネスをするのであれば、狙いは花見と冬の北海道。マーケットが絞れるだけに、戦略は立てやすいが、そもそもタイ人は日本でどのように過ごしているのか。このポイントを押さえておきたい。


■お土産はホテルに近いコンビニやスーパーで

 『DACO』が行ったアンケートによると、タイ人が日本旅行でやりたいことの1位は「美しい自然を見ること」。その他にも「お祭りに行きたい」、「着物を着てみたい」といった、日本ならではの体験が上位に挙がっているようだ。急激な経済発展が進む中で、スローライフに注目が集まっており、日本に癒しを求めて訪れる人も少なくないという。

 また、バンコクでは最近日本食レストランが増えているが、その値段は普通のレストランよりも高い。そのため、舌の肥えたタイ人が意外と安価なメニューにつられて、本場の味を楽しみに和食の店を訪れることも多いとか。

 なお、店選びについては元首相が訪問したといった理由で、現地で有名なところもあるが、宿泊地の近くで適当な場所を選ぶ人も多い。混んでいる店なら間違いないだろうと、行列に並ぶことにもさほど抵抗感はないようだ。

 なので、お土産を買う店ではコンビニ・ドラッグストアが1位で、スーパーが2位。観光地価格を嫌ってか、土産物屋ではあまり買い物をしない傾向がみられる。その具体的な中身としては、スナック菓子や雑貨、ハンカチなどが上位にあげられた。

 これらの傾向を見ると、時期を絞れば関東・関西・北海道では、ドラッグストアやスーパー、飲食店などで消費を取り込める可能性がある。観光局の統計発表では個別手配の旅行客が7割近くいるので、団体旅行が回らないような観光地でも恩恵が得られそうだ。

「リピーターの間では最近、誰も行ったことが無いような場所を訪ねるのが流行しています。また、“何バーツで何泊した”というように、いかに安く旅行したかを自慢する人もいるようです」

 こうした人がトリガーとなり、タイでは今、海外旅行のすそ野が徐々に中間層へと広がっているという。最初は花見と雪見に訪れ、そこから周辺地域へと散っていく、その動きを見逃さずにつかみたい。

【爆買いの次に来るもの:2】注目のタイ、押さえるべきポイントは?

《丸田鉄平/H14》

関連ニュース

特集

page top