2020年までにモバイルで1Gbps超えを実現!……UQ 野坂社長 | RBB TODAY

2020年までにモバイルで1Gbps超えを実現!……UQ 野坂社長

エンタープライズ 企業

UQコミュニケーションズ 代表取締役社長の野坂章雄氏
  • UQコミュニケーションズ 代表取締役社長の野坂章雄氏
  • 220Mbpsに対応するCAルータ「W01」(ファーウェイ・ジャパン製)と4×4MIMO対応ルータ「Speed Wi-Fi NEXT WX01」(NECプラットフォームズ製)。
  • RBB TODAYのMOBILE AWARD 2014において、キャリア部門<データ通信>と<公衆無線LAN部門>で優秀賞を受賞
  • WiMAX2+のエリア拡大状況。当初、500局は基地局ほどだったが、この1年半の間に約22000局まで増える予定
  • 「UQFlat」(ツープラス ギガ放題)の新料金は月額4380円。月間データ量も上限なし。「UQFlat」(ツープラス)からの移行する際はお試し期間を3ヵ月間ほど設けている
  • 220Mbpsに対応するCAルータ「W01」(ファーウェイ製)。au 4G LTEも利用可能。タッチパネルで操作できる。こちらは、すでに発売中だ
  • 220Mbpsに対応する世界初の4×4MIMO対応ルータ「Speed Wi-Fi NEXT WX01」(NECプラットフォームズ製)。WiMAXの利用、無線LAN5GHz帯(802.11ac)に加え、Bluetoothテザリングも可能。3月上旬に発売する予定
  • 110Mbps対応のホームルータ「URoad-Home2+」(シンセイコーポレーション製)。3月末に発売する予定
 RBB TODAYのMOBILE AWARD 2014において、キャリア部門<データ通信>と<公衆無線LAN部門>で優秀賞を受賞したUQコミュニケーションズ(以下、UQ)。4年連続のAWARD受賞ということで、かなりWiMAX 2+の認知も広がってきたようだ。ここではUQ代表取締役社長の野坂章雄氏に、昨年までのWiMAXの状況や展開、今後の事業戦略などについて話をきいた。

■わずか1年半で、基地局数2万局に到達するWiMAX 2+

――まず昨年を振り返り、UQのトピックスについて教えてください。

野坂氏:昨年の位置づけは、WiMAX 2+のエリアをいかに広げていくか、あるいはWiMAXからいかにWiMAX 2+へ切り替えてもらうか、そういった施策を打った年だったといえるでしょう。昨年は2つのデバイスを市場に投入しました。1つはWiMAX/WiMAX 2+を両方利用できる「NAD11」(NECプラットフォームズ製)、もう1つはWiMAX 2+/WiMAX/au 4G LTEの3つの通信モードを用意した「HWD15」(ファーウェイ・ジャパン製)です。おかげ様でWiMAX/WiMAX 2+は家電量販店でシェアが50%を超えるようになりました。これは2014年1月から12月の「モバイルルータ」キャリア別販売実績に基づいた数値です。どの業界も同様ですが、シェアが半分を超えると相当メジャー感が出てきます。消費税の影響で家電が冷え込むなか、WiMAX/WiMAX 2+が一番伸びているという話も家電量販店のパートナー様からお聞きしています。

――WiMAX 2+の契約が進むなかで、エリア拡大の進捗状況はいかがでしょうか?

野坂氏:基地局は当初500局ほどしかありませんでした。2014年3月までに東名阪のエリアで5000局、その後に九州・四国・中国地方などで全国展開し、3月末の22,000局が何とか見えてきました。UQぐらいの規模の企業で、これだけ一挙に基地局を立てるのはかなり大変なことです。しかしWiMAX 2+を早く普及させたいという我々の強い想いで、ここまで辿り着くことができました。

現行では、WiMAXは既存の周波数帯(30MHz帯)を使って、40Mbpsの通信を行っています。一方、WiMAX 2+のほうは、総務省から追加で割り当てていただいた20MHzの帯域によって、下り110Mbpsの通信ができるようになっています。連続で50MHzの帯域を使えるキャリアの立場としては、できるだけWiMAX 2+のほうをお客様に使っていただき、利便性を享受してもらえればと思っていました。そういう意味では、昨年は電波を有効利用するために、新しいクルマ(WiMAX 2+)を普及させて、新しい道(電波)をつくることに注力してきたわけです。

■下り最大220Mbpsのヤ倍速と、ギガ放題の新料金プランで「ギガヤバ革命」を!

――この1月には、WiMAX 2+の新サービスが発表されましたね。

野坂氏:ええ。ようやくWiMAX 2+を普及できる体制が整ってきたので、速度や料金体系なども含めて、本格的にサービスの充実を図るべく、この1月にWiMAX 2+の新サービスと新デバイスをお披露目しました。「ヤ倍速」と「ギガ放題」という「ギガヤバ革命」によって、新時代を切り拓きたいというのが我々の想いです。ヤ倍速というのは、WiMAX 2+で従来の倍速の220Mbpsを実現するものです。

またギガ放題は、クラウドサービスなどギガの世界になっても制限なく使い放題という意味合いでつけた新料金プランのネーミングです。いま各大手携帯キャリアでは月間のデータ通信量をあらかじめ設定し、家族間または端末間でシェアして使う新しい料金プラン体系が広まりつつあり、各社違いはありますが10GB使うには1万円程度といった比較的高い料金プランとなっています。また、その決められたデータ通信量を超えると通信速度が制限され、速度を戻すには1GBあたり1,000円ほどの追加料金が必要だったり、制限を解除する手間がかかります。最近ではクラウドで写真や動画をネットにアップすることも多くなりました。我々としては、データ量を気にせず安心して使いたいというお客様のご要望に応えられるように、ノーリミットのWiMAXに近しいものにしたいと考えました。

そこで月額4,380円という安い料金で月間データ量も上限なしの「UQ Flat ツープラス ギガ放題」の新料金を発表しました。以前から提供中の「UQ Flatツープラス」も継続します。こちらは月額3,696円で7GBの制限があります。あまり多く利用しないのであれば、この料金プランをご利用継続頂いてもけっこうですが、我々としてはできるだけギガ放題をご利用いただきたいと考えています。そこで料金はそのままで、お試し期間を3ヵ月間ほど設けました。そのうえで納得していただき、データ量を気にせず、たっぷり安心して使えるギガ放題に移行していただければと思います。

――新しく発売されるデバイスについても教えてください。

野坂氏:この1月に発表したのは、キャリアアグリゲーション(CA)技術に対応する220Mbpsの「Speed Wi-Fi NEXT W01」(ファーウェイ・ジャパン製)と、世界初4×4 MIMO技術に対応する「Speed Wi-Fi NEXT WX01」(NECプラットフォームズ製)、そして110Mbps対応のホームルータ「URoad-Home2+」(シンセイコーポレーション製)です。W01は1月30日発売、WX01は3月上旬、ホームルータは3月末の発売を予定しています。ホームルータは、最大16台まで無線LANでつなげられ、イーサも2ポート用意しています。SOHO事業者にも利用できることもあり、このホームルータを欲しいというお客様もかなり多いようです。我々としては、いろいろなメーカの機器を幅広く用意して、選択してもらえれば嬉しいですね。

――どのようにして、WiMAX 2+を220Mbpsという倍速まで高められたのでしょうか?

野坂氏:これは2つの方法で実現しています。1つは、先ほど申し上げた電波の道(帯域)の使い方を変更して道を有効利用できるように整備しました。UQには連続50MHzの帯域がありますが、現行で30MHzを割り付けているWiMAXの帯域から、20MHzをWiMAX 2+のほうに持っていき40MHzにすることで周波数帯を広げる方法です。これはキャリアアグリゲーション(CA)という技術で、いままで1車線だった道路を2車線に広げて、110Mbps×2=220Mbpsにするというイメージです。まず2月12日から、栃木県真岡市からCA技術で周波数帯を広げていきます。いまパイロットモニタを受付中(2月9日まで)です。

このCA技術については、すでに他のキャリアも行っている方法ですが、さらにUQでは「4×4MIMO」の技術を使うことで、220Mbpsのサービスを実現します。ここがチャレンジングな部分で、世界初となるものです。基地局のアンテナは4本のデュアルビームアンテナです。端末も4本のアンテナを実装し、演算処理部をワンチップ化しています。これにより4×4 MIMOを実現しています。そうなると指数関数的に速度も伸ばしていけることになります。

■東京オリンピックの2020年までに、1Gbps超えを実現し、夢と感動を与える!

――なるほど。そうなると原理的には、もっと速くできるということですね。

野坂氏:4×4 MIMO技術に先ほどのCA技術を加えることで、2車線ぶんの220Mbps+220Mbps=440Mbpsにすることができます。これは2016年以降に着手します。さらに同じ発想で8×8 MIMOになれば880Mbpsになります。また256QAMの符号伝送方式を組み合わせて効率的な伝送を行い、全体の伝送容量を確保します。そして2020年の東京オリンピック前までに、1Gbps超えを実現したいと考えています。外国の方が日本に来られて、驚きと感動を与えられれば嬉しいですね。これは夢というよりも十分やれる範囲だと思います。

――昨年後半は格安なMVNOについての動きも多くありました。MVNOへの戦略についても教えてください。

野坂氏:若い人にとって、スマートフォンの月々の料金が1万円を超えるのは大変なことです。格安MVNOは多くの企業が参入しています。ただし料金が1,000円や2,000円になっても、やはりデータ量が1GBとか2GBという制限があります。少しずつ使っていくイメージでした。しかし、我々としてはもっとドーンと使っていただきたいと考えています。そのための戦略はシンプルです。要はビット単価を低く抑えるようにすればよいわけです。

実はその戦術のほうが重要になります。たとえば先ほどお話したように、いまCA技術によってWiMAX 2+の周波数帯域を拡張しているところです。まずWiMAXに割り付けている20MHzの周波数帯を移動しなければなりません。既存のお客様にお引越しをしていただいて、スペースを空けていただく必要があります。そこでタダ替え大作戦でWiMAX 2+のルータに交換していただき、スムーズな移行のご協力をお願いしています。WiMAXのお客様にとっても新規ご契約のお客様にとっても、皆さんがハッピーになることなので、ぜひご協力いただきたいと思います。

これからはクラウドもどんどん利用され、データ大容量時代に入ってくると思います。ネットをチマチマと使うのではなく、一度にドンと使うようになれば、当然クラウドをつなぐ回線も速くしなければなりません。そういう意味で、ギガヤバ革命はクラウドへの親和性も高いサービスになると思います。これから我々は、ヤ倍速とギガ放題によるギガヤバ革命を社会に定着させていきたいと考えています。UQは、モバイルインターネットで、社会と世界を豊かすることを真剣に追求していきます。
《RBB TODAY》

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