防犯システムの基本 Vol.15~タクシーに設置される防犯カメラ事情 | RBB TODAY
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防犯システムの基本 Vol.15~タクシーに設置される防犯カメラ事情

ブロードバンド セキュリティ
本来は運転手の動向を記録するための車内用ドライブレコーダーだが、後席の客の姿も捉えることもできる(画像は警視庁が公開しているタクシー強盗事件の被疑者画像)。
  • 本来は運転手の動向を記録するための車内用ドライブレコーダーだが、後席の客の姿も捉えることもできる(画像は警視庁が公開しているタクシー強盗事件の被疑者画像)。
  • タクシー会社によっては「設置指針」で、「肖像権に金銭的価値が発生する場合は撮影拒否を伝えて撮影を停止する」ことを明記したものもある(画像は南仙台交通の設置指針)。
 静岡県警焼津署は11月26日、静岡新聞社取締役の61歳男性を、障害と器物破損の疑いで逮捕した。タクシーの後部座席からアクリル板を破壊して運転手を攻撃して怪我を負わせた容疑だという。この逮捕の決め手になったのが車内に設置された防犯カメラの画像だった。

 最近ではタクシー内での犯行(暴行や強盗など)は設置された防犯カメラで撮影されていることが多々ある。タクシーの防犯カメラは、ドライブレコーダーと一体化しいてて、前方の景色を窓越しに撮影しつつ、同時に車内の様子も記録しているタイプになる。もちろん搭載車両も増えており、テレビなどでもタクシー内での犯行映像が公開されることがあるため、それとなく意識したことのある人も多いだろう。設置しているタクシーにも「防犯カメラ作動中」といったステッカーが貼られているはずだ。

 そうなると、プライバシー保護の観点が気になる人がいるかもしれない。実際、多くのタクシー業者は車内防犯カメラの設置運用基準を定めている。

 個人タクシーでも同様で、例えば東京都個人タクシー協会では、「車内防犯カメラ設置及び運用基準」や、警察へのデータ提供に関する「ドライブレコーダ等の映像情報の円滑な提供に関する協定書」を定めて告知している。他の都道府県のタクシー協会でも同様のケースは多い。

 近年ではタクシー内での犯罪は、警察発表によって映像を公開するケースがよくある。運転手の安全を守り、犯罪を抑止する上で車内防犯カメラが重要なのは間違いない。私たちが普通に利用する上では特に問題はないので、「防犯」という面からこのような防犯カメラが設置されるのは仕方ないともいえる。それを了承した上で、撮影情報の正しい取り扱いには気を遣ってもらいたいところだ。
《防犯システム取材班/宮崎崇》
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