リンクシェア・シンポジウム……総合的なオンラインアドテクノロジーを提供 | RBB TODAY

リンクシェア・シンポジウム……総合的なオンラインアドテクノロジーを提供

ブロードバンド テクノロジー

LinkShare Symposium Tokyo 2013の模様。日本、米国、カナダ、イギリス、オーストラリアで開催されるグローバルなイベントだ
  • LinkShare Symposium Tokyo 2013の模様。日本、米国、カナダ、イギリス、オーストラリアで開催されるグローバルなイベントだ
  • リンクシェア・ジャパン 代表取締役会長 兼 社長 飯田恭久氏
  • 米国の小売業界では、いまオムニチャネルがトレンド。マルチチャネルのような縦串ではなく、あらゆるチャネルを横断的に利用する
  • リンクシェアは、MediaForge社のサービスを取り入れ、最先端のオンラインマーケティング企業に変貌を遂げる
  • 米MediaForge社 CEO Tony Zito氏。2012年9月にリンクシェアの傘下に収まった
  • 実際にComScore社によって実施された調査では、エンゲージメントは、コンバージョンに相関関係の高い指標を示す結果になった
  • エンゲージメントは、クリックで取りこぼしたターゲットを拾い上げる。広範囲にユーザーと関わり、マーケティングの幅も広がる
  • ユーザーの興味関心を喚起するダイナミック・クリエイティブ。ファッション系での凝った仕組み。SNS・検索への誘導も行なう
●総合的なオンラインアドテクノロジー企業へ変貌する!

 リンクシェアは2月22日、パフォーマンス・マーケティングにフォーカスをしたカンファレンス「LinkShare Symposium Tokyo 2013」を開催した。このイベントは米国、カナダ、イギリス、オーストラリア、日本の世界5ヵ国6拠点で開催されるグローバルなものだ。今回、日本で開催された本イベントでは、リンクシェア・ジャパンの飯田恭久氏が登壇し、昨年の業績と今年の展望などについて説明した。

 本イベントの目玉は、米リンクシェアが買収したMediaForge社の代表が招聘され、新たなサービス展開についてアナウンスがあったことだ。これまでリンクシェアはアフィリエイトを中心とする企業というイメージが強かったが、パフォーマンスベースのリターゲティング広告事業に強いMediaForge社を傘下に収めたことで、総合的なオンラインアドテクノロジーを提供する企業へと進化を遂げることになる。

 まず飯田氏は、Eコマースの視点からリンクシェアの業績について述べた。「2012年度の国内におけるネットワーク流通額は、業界平均の倍にあたる12%の伸びを示した。グローバルで見ると、米国・カナダで34%、イギリスで39%の伸長を達成。米国では2012年と2013年に“BEST Affilate Network”を連続受賞し、メディア業界やクライアントから大きな支持を得た」とし、好調な業績をアピールした。また昨年10月にはオーストラリア・シドニーにも新しい拠点を構え、順調な滑り出しをみせたことも報告。

 2013年の同社のテーマは“Empowering Growth Increasing Return”だ。「これは、皆様のビジネスを支援し、マーケティング投資に対して最大効果をもたらすということ。欧米ではアフィリエイトに関するマーケティングチャネルが非常に高い成長率を示している。特にEコマース分野で、アフィリエイトが大きなトラフィックをドライブするチャネルとして評価されている。我々も日本のアフィリエイト業界を盛り上げられるように、さらなるリーダーシップを発揮したい」(飯田氏)と意気込みを語った。

 今年で設立13年目を迎える同社だが、海外においてはファッションカテゴリーに強いEC密着型アフィリエイトネットワークとして定評がある。飯田氏は「2013年も海外と国内においてファッション系に注力していく方針だ。また最近では、どのようなデバイスからでも消費者を捉える“オムニチャンル”が海外で盛んに叫ばれている。我々もこのトレンドを先き取りして牽引することで、国内サービスを展開していきたい」と述べた。

 その一方で、従来の金融分野でリード獲得系アフィリエイトサービスとして評価を得てきた「TGアフィリエイト」(トラフィックゲート)も新しい分野へ横展開していく意向だ。「さらに冒頭で触れたMediaForge社の買収により、専門的なアフィリエイト業者のみならず、オンラインマーケティング・サービスも、我々のビジネス・ポートフォリオに加えることができた。アフィリエイトが得意な獲得フェーズから、認知までの広いリーチを獲得すべく、成長していきたい」と強調した。

●エンゲージメントによって、高いCVと費用対効果のサービスを提供

 引き続き、MediaForge社のCEOであるTony Zito氏が登場し、同社の新しいディスプレイ広告とその効果について解説した。MediaForge社は、ディスプレイ広告の領域、特にリターゲティング広告に強みを持つアドテクノロジー企業だ。

 Tony氏は、従来までのネット広告の効果測定について言及した。「すでにディスプレイ広告の効果測定は破綻しており、時代遅れになってしまった。インプレッションは必ずしも“見られた数字”とは限らない。バナー広告がウェブ画面下側に配置されていても、見たものとカウントされてしまう。実際には6%から94%までの広告は視認されず、呼び出しのみになっている」と指摘。

 またクリックに関しても、購入者すべてが広告をクリックしているわけではない。それ以前にほとんどのバナー広告はクリックされてないという事実もある。「クリックするのはネットユーザーの16%ほど。つまりクリックした人を対象とするキャンペーンでは、潜在顧客の84%にはリーチできない。広告をクリックしなければターゲットにならないため、クリックしなくてもターゲティングできる方法が重要だ」と説明する。

 このような効果測定のジレンマを解消すべく、同社では「エンゲージメント」という新しい広告指標を提案している。同社がいうところのエンゲージメントとは、広告のマウスオーバーをカウントし、興味や関心を数値化して可視化するものだ。「これは実際にユーザーが広告を見た(接触した)と証明できる指標だ。クリックした人だけなく、購買オーディエンス全体にリーチできる特徴がある。コンバージョン(以下、CV)を追及し、エンゲージメントした消費者を特定することで、広告効果の高いサービスが可能になる」(Tony氏)。

 またMediaForge社は、ユーザーの興味・関心を喚起する仕掛けを用いたインタラクティブバナー技術を有しており、ユーザーへの訴求を向上できる点も特徴の1つだという。「我々のダイナミック・クリエイティブは、インタラクティブかつパーソナライズされており、動画・ゲーム・ソーシャルメディアなどで、ユーザーに対するエンゲージメントをいっそう促進できる」(Tony氏)。さらに、これらのエンゲージメントは成果として実証することが可能だ。広告への接触、再訪問率、再訪問CV率、購入頻度など、すべてのキャンペーンデータを可視化するほか、他のマーケティング・チャネルとの重複状況やチャネル横断での分析、コントロール・グループの検証なども行なえるとのこと。

 最後にTony Zito氏は、同社のクライアントとしてカーマループ社などの事例を紹介した。カーマループ社は、インタラクション率の向上によるコンバージョンの増大を目指していた。そこで「男性」「女性」「中立」という3つのコントロール・グループを設定し、オーディエンスを細分化して中立的な広告と比較。「この結果、エンゲージメント当たりの収益は、中立よりも男女別広告のほうが242%も伸びた」という。このように同社では、クライントと目標を共有するビジネスモデルによって、ターゲティングやセグメンテーションなどの戦略を協働で立案していけることが大きな強みになっている。
《井上猛雄》

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