【実践ソリューションフェア 2013】ようやく潮目が変わる!2013年はクラウド導入のチャンスか? | RBB TODAY

【実践ソリューションフェア 2013】ようやく潮目が変わる!2013年はクラウド導入のチャンスか?

エンタープライズ ソフトウェア・サービス

大塚商会 たよれーる・MNSプロモーション 川田晃矢氏
  • 大塚商会 たよれーる・MNSプロモーション 川田晃矢氏
  • 大塚商会のサービスの推移。ハウジング+リース、初期クラウド型サーバ、2Uハウジングを提供。2Uハウジングの料金を半分まで落とせるようになった
  • 大震災を経験し、DRやBCPの観点から北海道・石狩市に新データセンターを設置。冷却に電気を使う必要がなく、コスト面やエコ面でも有利に
  • たよれーるMNSのクラウドサービス。サーバとして利用する際のラインナップ。「どこでもキャビネット」(オンラインストレージ)から、仮想共有/レンタル・専有版まで用意
  • 50GBで3000円(10ユーザー)からという低料金で大好評の「どこでもキャビネット」。100GBでは5000円(50ユーザー)
  • どこでもキャビネットの新機能。他アプリケーションとの連携が可能になり、活用範囲が広がった。写真はiPadからファイルを開き、マーカーをつけて編集中
  • 2Uハウジングシリーズにもゲストレンタルサービスが新たに登場した。仮想化されたサーバ(ゲストOS)単位で利用できる。月額料金は3万4500円(2コア4G)、初期費5万円
  • 2UハウジングVMWareゲストOSレンタルサービスの具体例。基幹系システムの利用だけというように、用途に合わせた柔軟な活用も可能。OSもレンタルで初期費を抑えられる
 2月6日から8日の3日間、芝公園ザ・プリンス パークタワー東京にて開催された大塚商会の「実践ソリューションフェア 2013」。本イベントは展示会のほか、各種セミナーも開催された。ここでは「ファイルサーバにデータベース、サーバは借りるもの?! Webサービス・クラウドの進化がコスト削減を実現」と銘打った3日目のセミナーについて報告する。

●2013年から潮目が変わる! クラウドサービスにコスト的なメリットも

 ここ数年来、不景気や円高、大震災・天変地異など、さまざまな外的要因が国内企業を襲ってきた。それに対して企業が求める要請は、以前からほとんど変わっておらず、クラウドサービスへの関心も高まり続けている。

「従来、サーバを社内に設置する際には、機材を購入し(リース)、保守料もかかっていた。そこで買わずに使う(非資産化)、水面下の見えないコストや手間込みという理由で、クラウドサービスを勧めていた。さらにこれらに加えて、企業に必要なBCP、コスト削減、安心という側面から、少しだけコストが高くてもクラウドサービスを導入するメリットがあります、と伝えてきた。2013年は、ようやく潮目が変わって、いよいよコスト面でも分岐点を迎えそうだ」と語るのは、大塚商会の川田晃矢氏だ。

 川田氏は同社のケースにあてはめながら、クラウドが本当に安くなったのかを振り返った。3年前はハウジング+リースの時代。まだコストは高かった。2年前は初期クラウド型サーバが登場。1年前には2Uハウジングを提供。だいぶ安くなったが、さらに2013年は同サービスの料金を半分まで落とせるようになったそうだ。「2013年から潮目が変わる。すべて込み込みで(サーバ自社設置と比べ)コストがニアリーイコールになり、メリットが出てくる。そのため段違いにスタートしやすい状況になる。5年サイクルがリースのタイミングなので、それを機にクラウドサービスを導入するチャンスがやって来た」と話す。

 大塚商会では、約3年前からクラウドサービスとして「たよれーる マネージドネットワークサービス」(以下、たよれーるMNS)を提供しはじめた。同サービスのユーザーは、売上50億円までの中小企業が圧倒的に多く、すでに多数の採用事例がある。たよれーるMNSは、クラウド的なサーバ資源に、サービスとサポートを統合したもので、訪問サポート有り、サポート込み(付き)という条件で、クラウドに詳しくない中小企業でも容易に導入できる。

●大塚商会のたよれーるMNSの概要とお得なプラン~新サービスも登場

 たよれーるMNSの実際の料金はどうだろうか? 川田氏は、まずサーバとして利用する際のラインナップについて紹介。ニーズに合わせて、50GB/3000円からの低価格なファイルシェアサービス「どこでもキャビネット」や、月額3万4500円(初期費5万円)から利用できる「2Uゲストレンタル」(仮想共有)、7万円(初期費25万円)の「2UハウジングWindows版」(レンタル・専有版)、9万5000円(初期費30万円)からの「2UハウジングVMware版4コア」(レンタル・専有版)などの選択肢がある。

 どこでもキャビネットの最新バージョンでは、他アプリケーションとの連携が可能になった。「単なる資料の閲覧にとどまらず、たとえば資料をPDFで開き、iPad上で文字を書き込んでから保存できる。またデジカメで撮影した写真をアップし、マークをつけて共有することも可能だ。このように月額3000円のオンラインストレージでも、いろいろな活用ができる」と川田氏は説明する。

 一方、2Uハウジングは、データセンター内の共有ラックの2Uスペースを利用するもの。サーバ×1台、仮想化されたゲストOS×1台というように臨機応変にアウトソーシングできる。たとえば2UハウジングVMware版/2Uハウジング プラス1 レンタルVMware版では、VMWareの仮想化により複数台のサーバ環境を使えて、コストも削減できる。さらにプラス1 レンタルで冗長構成にしておき、トラブルが起きた場合にもう1つのサーバへ切り替えることも可能だ。クラウドとして利用する際には、インターネット経由で接続するパブリックタイプと、セキュリティが安心なクローズド網を使うプライベートタイプ、その中間に位置づけられるインターネットVPNタイプ(インターネットを経由して構築される仮想的なプライベートネットワーク)がある。

 大塚商会は「どこでもコネクト」を用意している。「同サービスで新たに追加されたインターネット利用(VPN)タイプは、専用ボックスを設置するだけで開始できる手軽さがあり、単拠点向けのレイヤー2版、あるいは複数拠点向けのレイヤー3版をチョイスできる」(川田氏)。また従来のプライベートタイプでは、回線にフレッツのほか、auひかりも用意。インターネット利用とクローズ網の両者を組み合わせて利用することも可能だ。気になる料金は固定制で、月額5000円から接続できる(インターネット利用のレイヤー2版、上限10Mbps帯域の場合。初期費10万円が別途必要)。

 サーバを国内の安心なデータセンターに置いてクラウド化することで、コスト削減、安心、BCP、サポートというメリットが得られるわけだが、何でもクラウド化してよいかというと、決してそうともいえない。川田氏は「利用形態によってクラウドで適切かどうか使い分けが必要だ」と注意を促す。

 たとえばSolidWorksやCATIAのような3次元CADデータや、動画のように何百MBもあるファイルをWAN回線で転送するのは速度面で厳しい。ただし仕事を終えたアーカイブならば、頻繁に利用しないため外部に出しても支障はないだろう。また川田氏は「RDBの場合は、速度の関係でアプリケーションがWAN対応か、またライセンスの持込可否も事前に調べておいたほうがよい」という。

 ファイルサーバとしてクラウドを利用するならば、少なくともWindows Server 2008 R2 以上にしておく。「SMBやCIFSのような古いファイル共有プロトコルではデータ転送速度が遅くなる。高価な回線や帯域圧縮装置などを検討する前に、まず最新サーバを導入して高速化し、クライアントPCもWindows 7以上に交換しておくことを薦める」(川田氏)。

 大塚商会と他社のクラウドサービスを比較すると、やはり一長一短があることは事実だ。大塚商会ではユーザー向けにGUIが用意されていないため、場合によってはそれが弱点になるかもしれない。とはいえ国内データセンターにある自社管理リソースでサービスを提供し、すべて国内で完結していることや、リソースを確保したプライベート型のみ提供し、Windowsのサポートが付いていること、料金が安い点も大きなメリットになるところだ。

 最後に川田氏は「いずれにしてもインフラの進歩はお客様のためにあるもの。金利は15年前のほうがよかったが、ITの世界では過去がよいという事例はほとんどないだろう。クラウドサービスでは利用に縛りがなく、よいものに乗り換えられる“選択の自由”があることを理解し、ベストなサービスを選んで欲しい」と訴えて、セミナーを終えた。
《井上猛雄》

関連ニュース

特集

page top