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Facebook「グラフ検索」に、セキュリティ各社から懸念の声

ブロードバンド セキュリティ
「売春婦が好きな既婚の男性」の検索結果
  • 「売春婦が好きな既婚の男性」の検索結果
  • 「法輪功が好きな中国人」の検索結果
  • 「男性に興味があり、さらにお酒を飲みたいと思っている独身女性」の検索結果
  • Facebookでは、プライバシー設定を使用することの重要性をユーザーに周知している
  • カスペルスキーが掲げた4つのステップ
 Facebookは米国時間15日に、人々のつながりを活用した新たな検索機能「グラフ検索」を公開したが、これに対して、セキュリティ各社から懸念の声が上がっている。

 「グラフ検索」は、“人と人とのつながり”(グラフ)を活用した新機能。入力された複数のキーワードをもとに、Facebook上のもっとも適合性の高い情報を抽出して表示するもので、「サイクリング好きで出身地が自分と同じ人」「ニューヨークの友達の写真」「家族が訪れた都市」「友達が行ったことがあるロンドンのレストラン」といった、自由な形での検索が可能となっている。またFacebookは「プライバシーにも十分配慮を払った」としており、現時点で検索可能な項目は「友だち」「写真」「場所」「お気に入り」の4つに留まっている。

 これに対し、セキュリティ企業のソフォスは、「ユーザーが投稿したユーザー個人のデータ(自分では覚えていないデータもあるかもしれません)が掘り起こされ、さまざまな情報の断片がつなぎ合わされて、ユーザーが不愉快な思いをする可能性があります」と、「グラフ検索」への懸念を公式ブログで表明した。

 さらに具体的な例として「売春婦が好きな既婚の男性(Married men who like prostitutes)」「法輪功が好きな中国人(Chinese who like Falun Gong)」「男性に興味があり、さらにお酒を飲みたいと思っている独身女性(Single women, interested in men, who like getting drunk)」といった検索事例(Actual Facebook Graph Searchesブログに掲載されたもの)をあげている。

 ソフォスでは「自分の情報を公開する場合には(ユーザーに)責任が発生します」としており、これらはすでに公開されている情報だというスタンスだ。あわせて自分のFacebookアカウントの過去の投稿や「いいね」の履歴などをもう一度確認することを推奨している。

 一方、同じくセキュリティ企業のカスペルスキーも、「最終的にはグラフ検索によって、あなたが公開するすべての情報、および友人と共有するすべての情報が、人々によって今よりもずっと検索されやすくなる」と指摘。「『Facebookのプライバシー』という表現を、矛盾した状態のまま放置しておくべきではありません」として、暗に“Facebookにはプライバシー(という考え)はない”と、あらためて注意を促した。さらに、共有を望まない情報がグラフ検索で利用されないようにするため、「1.情報の公開を制限する」「2.友達のリストを作る」「3.写真、いいね、投稿を編集する」「4.洗って、ゆすいで、を繰り返す」という、4つのステップを解説している。
《冨岡晶》
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