【インタビュー】2012年は1Gbpsの普及に注力――エネルギア・コミュニケーションズ社長 佐野吉雄氏 | RBB TODAY

【インタビュー】2012年は1Gbpsの普及に注力――エネルギア・コミュニケーションズ社長 佐野吉雄氏

ブロードバンド 回線・サービス

取締役社長の佐野吉雄氏
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 エネルギア・コミュニケーションズのブロードバンド接続サービス「メガ・エッグ(MEGA EGG)」が、 中国エリアにおける「ベストキャリア」および「サポートの部」で最優秀に選ばれたほか、全国で「回線種別の部 FTTH(100Mbps以下)」および「セキュリティサービスの部」でも最優秀賞に輝いた。なお、ベストキャリアとサポートの部の最優秀賞受賞は3年連続となる。今や中国エリアで安定した存在感を示す同社だが、昨年末には待望の1Gbpsの接続サービスを開始し、今年はさらなる飛躍が期待される。そこで今回は、メガ・エッグの今年の戦略を中心に、同社取締役社長の佐野吉雄氏に話を聞いた。

―― 回線事業の今年の戦略について教えてください。

 今年は1Gbps接続サービス「ギガ王」の普及に注力していきます。1Gbpsの接続サービスは、昨年12月に広島、今年2月に岡山、そして今年4月に残りのほぼ全域でサービス提供を開始しました。エリアの拡大に伴い、お客さまのウェイトは着実に高まりつつあります。とは言え、まだ高速回線の付加価値をお客さまに伝えきれていません。その魅力を、どうPRしていくかが今後の課題だと考えています。一方で、価格的なメリットから100Mbpsの接続サービスを選ばれるお客さまーも多く、価格面での施策も大切だと認識しています。当社では、長期利用を前提としたお客様への特典として、昨年8月より、3年または5年という思い切った長期の複数年契約割引プランを導入しました。この複数年契約割引を適用したプランを、1Gbps接続サービスは「ギガ王」、100Mbps接続サービスは「メガ王」と名付け、中国エリアで最安値の料金設定をさせていただいています。長期の複数年契約のプランならば料金を安く設定しておりますので、インターネット接続だけでなく、テレビと電話をセットにした3点セットのサービスも導入しやすくなります。ですから「ギガ王」においても、トータル的にお得な3点セットのオプション加入を促進していきたいと考えています。

―― 高速回線の魅力をPRするのが課題とのことですが、御社で1Gbpsならではのサービスを何か提供していく計画はありますか?

 当社では、1Gbpsのサービスを提供する以前から「MEGA EGG・三井住友信託マネークラブ」やALSOKと提携した見守りサービス「ホームセキュリティ緊急通報タイプ」、電報サービス「e-denpo」、オンライン写真プリントサービス「オンラインラボ」など、さまざまなオプションサービスを提供してきました。1GbpsのPRに向け、新たなサービスもいろいろと検討する必要があるでしょう。現段階で具体的な計画を申し上げることはできませんが、当社で独自サービスを提供するというよりは、既存のサービス事業者との間で提携を模索していくことになるのではないでしょうか。高速な通信ということで、ヘビーユーザ向けサービスや映像系のサービスはPRに適していると考えます。我々のビジネスエリアは、他のエリアに比べても高齢化が進んでいます。したがって、不便さや寂しさを解決するサービス、たとえば離れている家族同士のコミュニケーションサービスなどが伸びてくるのではないかと考えています。

―― 新たなサービスの開拓は、どのように行われていますか。

 当社では、常にさまざまな新サービスを検討していて、そのいくつかは、メガ・エッグのお客さまからモニターを募り、マーケティング調査も実施しています。直近では、メーカーと一緒に家庭内セキュリティサービスのモニター調査なども行っています。こうした調査の結果、ビジネスとして成り立つかどうかというのも重要な判断材料ですが、それ以外にも、当社の経営理念である「お客さまのニーズに沿ったナンバーワンサービスの提供を目指す」に照らして検討しています。現在、世の中には無料提供のフリーミアムなサービスモデルが多数あります。そうした中で、本当に当社がナンバー1のサービスを提供できるのかということを常に考えています。今後も新たなサービスを継続的に開拓していきます。モニターは、不定期ではありますが、ホームページ上で募集しています。

―― 地デジの置き換え需要も終わり、家電のエコポイントも終了した現在、「光テレビ」への加入促進策は、どのようになっていますか。

 光テレビにおいては「メガ王」「ギガ王」とのパック料金対象コースを拡充し、多様なお客様のニーズに対応しています。今年の4月にはチャンネル数の異なる「バリューコース」「プラスコース」という2コースを追加し、これまでの「地デジ・BSコース」「コンパクトコース」と合わせて4種類のコースからお選びいただけるようにしました。当社では、今後、地デジ、BS、CSという、テレビにおける3点セットを積極的に提供していこうと考えています。これらのコースの提供はひろしまケーブルテレビ(HICAT)との協業によるものですので、今後とも両社で多様なお客さまニーズにお応えできるよう、商品力を高めていきます。

―― スマートフォンの普及などで、モバイル系の通信接続サービスの動きが活発です。

 当社はあくまでも固定回線の提供が基本ですが、スマートフォンやタブレット型端末の普及や、今後普及するであろうスレート型PCなども無視できません。従来から当社では、Wi2との提携による公衆無線LAN接続サービスやUQコミュニケーションズとの提携によるモバイルWiMAX接続サービスなどのオプションを提供しています。現在、当社はお客さまに無線LANルータも提供しておりますので、それらのオプションを利用すれば、自宅でも外出先でも、モバイル系デバイスを手軽にインターネットに接続できます。また、通信キャリアの中には、スマートフォンのトラフィックをオフロードさせるために、メガ・エッグのお客さま宅にフェムトセルを設置する動きもあります。一方で、auのスマートバリューのような、3G回線と光回線という異業種間でのクロスセルという動きには、当社としても注視していく必要があると考えています。

―― 関西エリアでは、すでにケイ・プティコムがauとクロスセル契約を結んでいます。そうした動きに追従する計画はありますか。

 ケイ・オプティコム以外にも、九州エリアでは、QTNetがソフトバンクモバイルとの間でクロスセルを展開しています。こうした動きは次第に拡大していくと考えられます。当社も各社の動向を見ながら、お互いにWin-Winの関係になれることを前提に検討していきたいと考えています。

―― LTEのような高速回線の普及や、将来的な4Gの登場などについては、どのように捉えていますか。

 4Gの普及は2015年とも言われています。モバイル向けの回線が4Gになり高速化していく以上、我々も、差異が必要だと考えています。当然ながら、それに勝るようなサービスを提供していかなければならないでしょう。順当に考えれば、次は10Gbpsの接続サービスということになります。もっとも、エンドユーザーへのサービスとして捉えれば、モバイル系の通信キャリアも競合という位置づけになるのかもしれませんが、基地局の先には当社の固定回線が使われているケースも多く、当社にとっては、モバイル系の通信キャリアもお客さまなのです。したがって、より広い視野で見れば、モバイル系の通信キャリアが躍進するのも、当社にとっては大きなメリットがあります。当社としては、固定回線とモバイルとが共存できる、そんな環境を目指したいと考えています。
《竹内充彦》

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