産総研、各地の空間放射線量データを統合してマッピングできるシステムを開発 | RBB TODAY

産総研、各地の空間放射線量データを統合してマッピングできるシステムを開発

エンタープライズ その他

放射線量マップシステムの仕組みと画面
  • 放射線量マップシステムの仕組みと画面
  • 左から2011年6月下旬、2011年10月下旬、2012年2月上旬の茨城県つくば市近郊の線量
  • データソースの登録
  • 変換スクリプトの作成(左は位置、右は放射線量や日時を扱うもの)
  • 住所から経緯度を大まかに求めたりマーカーを動かして微調整したりできる。
  • PLR(個人生活録)と放射線被ばくリスク管理サービス
 産業技術総合研究所(産総研)の社会知能技術研究ラボは5日、多くの市町村等が個々のデータ形式で公開している空間放射線量を、簡単に統合して地図上に表示できる、放射線量マップシステムを開発したことを発表した。

 産総研では、個人が自ら放射線被ばくリスクを管理できるようにするため、産総研の研究ポテンシャルを結集したところ内プロジェクト「MEMS技術を用いた携帯型放射線検出器の開発とその応用」を立ち上げて研究開発を進めている。今回、そのプロジェクトの一環で、多様な形式で作成され公開されている空間放射線量のデータを統合するプログラムを開発した。現在、約500の自治体や国の機関が空間放射線量のデータをPDFファイルなどの形式で公開しているが、これまではデータの登録や変換のためにITの専門家による作業が必要であった。

 このシステムでは、産総研で開発している集合的標準化の技術に基づいて、利用者がパソコンなどによってさまざまな空間放射線量のデータを登録し、それらを統合して地図上に表示することが簡単にできる。Wikipediaのように多くのボランティアが参加することで、大規模なデータの統合を継続的に運用することが簡単になる見込み。また、個人が計測したデータを含む多様な放射線量のデータを統合することで、データどうしの照合などによる信頼性の統計的な検証も可能。

 多くのデータを統合できれば、市町村等の間でのデータ測定の密度や更新頻度の比較、線量の変化の可視化などが簡単にできる。たとえば、放射線量のデータは市町村等のデータソースごとに、表の形式やデータの並び方などが異なって公開されているが、このような表を統合すると、時間の経過にともなう放射線量の減少を可視化できる。

 産総研所内プロジェクトでは今後、個人用放射線量計のデータといった個人データを、本人または家族が個人用クラウドを用いてプライバシーを守りつつ簡単に蓄積・管理できるようにするためのスマートフォンなどのアプリ(PLR)の開発も進めている。
《冨岡晶》

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